上写真=右サイドバックで90分間戦った菅原(写真◎サッカーマガジン)
「自信を持って戦いたい」
U-20ワールドカップ開幕を10日後に控え、大会に臨むメンバーが千葉県に集合した。MF滝裕太(清水)はケガで離脱となったが、追加招集としてFW原大智(FC東京)が加わり、流通経済大とのトレーニングマッチで攻撃的な姿勢を示した。
右サイドバックとして90分間出場した菅原由勢も、頻繁にサイドの上下動を繰り返し、エネルギッシュな動きを見せた。今季はまだ名古屋でリーグ戦出場はないものの、「ルヴァンカップに出ているし、コンディションは悪くないです」と、自身の状態を明かした。
菅原には、忘れられない敗戦の記憶がある。一昨年10月に行なわれたU-17ワールドカップ、ラウンド・オブ・16のイングランド戦(▲0-0・PK3-5)だ。のちに大会で優勝を果たすイングランドを相手に、PK戦にまでもつれる激闘を繰り広げるも、あと一歩及ばず敗れた。
「今回もU-17ワールドカップのときのような厳しい戦いの連続だと思う。明らかに今回のほうがレベルは高いと思うけれど、僕はイングランド戦で本当に悔しい思いをしたし、あの試合があったからこそ、常にモチベーションというか、(世界の)基準を意識してここまでやってこられた。あとは実力を発揮するだけ」と、言葉に力をこめる。
今回、U-20ワールドカップで対戦する相手も、南米王者のエクアドルをはじめ、メキシコ、イタリアと強豪国ばかり。『死のグループ』とも呼ばれるほどの厳しい組合せだが、菅原がこれまでに積み重ねてきたものへの自信は揺らがない。
「(対戦相手が)厳しいとか、強いとか、言われますけれど、ワールドカップはそういうところ。A代表だって(ロシア・ワールドカップで)コロンビアとかセネガルとか、そういう強国と戦ってグループリーグを突破している。相手が強いとか、やってみないと分からない。僕たち日本だってアジアを勝ち抜いているわけなので、自信を持って戦いたいと思います」
各年代別代表をけん引してきた男が、ポーランドの地でも躍進することを誓う。
取材◎小林康幸