前半から両者ともに決定機を作るも、ゴールネットを揺らすことはできず0-0で試合を折り返す。均衡が破れたのは66分。鹿島がCKのチャンスを得ると、永木亮太が蹴ったボールに犬飼智也が合わせて、先制点を奪う。その後、同点を狙う仙台の攻撃を鹿島の守備陣が防ぎ、完封勝利を収めた。

上写真=決勝ゴールを決めるなど、攻守に活躍した犬飼(写真◎J.LEAGUE)

■2019年4月20日 J1リーグ第8節
鹿島 1-0 仙台
得点者:(鹿)犬飼智也

「ゴールより完封のほうがうれしい」

 鹿島加入2年目の背番号39が、勝利の立役者となった。

「ずっと(永木)亮太くんと(CKを)練習してきたので、こういうゲームで点を取れてよかった。前節(FC東京戦・●1-3)は自分たちの責任でやられてしまった。今日は(失点が)ゼロで終われたし、チームの力になれたかなと思います」

 犬飼智也は試合後のヒーローインタビューで安堵の表情を浮かべ、声を枯らしながらも自身のゴールで完封勝利を挙げたことを喜んだ。

 66分のCKのチャンスで、永木亮太の蹴ったボールが犬飼の頭にドンピシャリ。「(永木から)良いボールが来た。しっかり枠をとらえられたのでよかった。ああいうゴールをもっと取りたい」と、満足げに話した。

 また、「(ゴール前の)良いところに入れた」と振り返ったように、仙台の石原崇兆の前に空いたスペースを突いた。清水ユース時代の先輩の目の前で決めたことについて、犬飼は「まあ、よかったです」と控えめだったが、石原は「あいつ(犬飼)にも言いましたけれど、自分との身長差が元々あるので、あの高さでヘディングされたら勝てない」と、後輩の持ち味を認めていた。

 ただ、「ゴールより完封のほうがうれしい」と犬飼が話すように、完封勝利を挙げたことにより大きな価値を見いだしている。鹿島は前節、3失点を喫して敗戦しただけに、特に守備陣にとっては是が非でも無失点で終えたい一戦だったからだ。

「(失点が)ゼロで終わるゲームをもっと増やしたい。そのために、みんなで戦っていくだけ。引き続き、勝っていきたいなと思います」

 決勝ゴールのヒーローは、DFとしてあくまで堅守にこだわる姿勢を貫いた。

取材◎小林康幸


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