■2018年7月22日 J1リーグ第17節
FC東京 5-2 横浜FM
得点者:(F)太田宏介、ディエゴ・オリヴェイラ、田邉草民、東慶悟、岡崎慎 (横)ウーゴ・ヴィエイラ、山田康太
先制ゴールを決めた田邉。前半だけで2得点に絡む活躍を見せ、試合の流れを引き寄せた 写真◎J.LEAGUE PHOTOS
FC東京が5得点を挙げて、2連勝。開始早々の8分、太田宏介の直接FKで先制すると、ディエゴ・オリヴェイラ、田邉草民と立て続けにゴール。前半だけで3点のリードを奪うと、ハーフタイムをはさんで2点を追加した。後半に2点こそ奪われたが、完勝だった。敗れた横浜FMは相手の鋭い速攻に対応できず、今季ワーストの5失点を喫した。
「シュートを打てば何かが起きる」
試合の流れを引き寄せるミドルシュートだった。1点リードで迎えた27分、FC東京の田邉がペナルティーエリア外から思い切って左足を振り抜くと、ディエゴ・オリヴェイラに当たってコースが変わり、ゴールイン。
「あそこで、シュートを打てば何かが起きると思った」
1度はスコアラーに名前がアナウンスされたものの、すぐに訂正された。
「(得点者は)自分で分かっていたので」と苦笑。それでも、先制ゴールを呼び込んだ一発には満足していた。
この日の見せ場は、これで終わらない。前半終了間際には横浜FMの浅いラインの裏を突いて抜け出すと、きっちり仕事をこなす。相手GKが飛び出してきたタイミングを見計らって、倒れ込みながらゴールへ流し込んだ。次は正真正銘の得点者として、会場からアナウンスされると、満面の笑みがもれた。
「シュートの形は狙いどおりではなかったですけどね。逆にそれが良かったのかな」
今季は3試合目の先発出場。前半戦は出場機会が少なかったものの、腐ることなかった。長谷川監督の厳しい要求に応えるために必死に攻守で走り続けた。素早い攻守の切り替えを実践し、この日は今季初ゴールに結びつけた。
「(ゴールは)ずっと狙っていた。きょう、やっと点を取ることができた。次も狙っていきたい」
夏場の連戦が続くなか、11人プラスアルファの戦力に課せられた役割を十分に理解している。
「総力戦になってくるので。うちは誰もがチームとしてのスペースの使い方など、共通認識を持っている」
チャンスを物にした田邉の言葉には説得力があった。首位広島との差は7ポイント。FC東京の「夏の追撃」はまだまだ止まりそうにない。
取材◎杉園昌之