■2018年3月3日 J1リーグ第2節
 FC東京 0ー1 仙台
 得点者:(仙)石原直樹

仙台はFC東京を無失点に抑え、開幕から2連勝。前半から押し込まれる時間が続いたものの、粘り強く守り、チャンスを待ち続けた。57分、永戸勝也のクロスを受けた石原直樹が右足でコースを突いて先制点をマーク。リードを奪った後も集中を切らさず、2試合連続で1-0の勝利を挙げた。FC東京は攻撃の歯車がかみ合わず、2戦勝ちなしとなった。

「もっと名前を売りたい」

ゴール前で体を張り続けたセンターバックの大岩一貴は、2試合連続のクリーンシートに確かな手応えを感じていた(写真右から2人目が大岩)。

「昨季も開幕から1-0で2連勝しているが、内容が全然違う。昨季はチグハグしながら勝っていたが、今季は狙いを持って戦い、勝っている」

試合を振り返る表情にも、自信がにじむ。守備陣をけん引する男は、3バックの中央で守ることにプライドを持っている。

「自分が(3バックの)真ん中をずっと守っているし、昨季よりも失点は絶対に減らしたい。僕とキーパーのところで大きく変わってくると思う」

この日は空中戦の競り合いでほとんど負けず、相手FWの前田遼一、ディエゴ・オリヴェイラに決定的な仕事をさせなかった。「予想以上に速かった」というブラジル人のドリブルは鋭いスライディングタックルで懸命に阻止。ターゲットマンの前田にもぴたりと張り付き、封じ込めた。

前半の途中にシステムを3-4-2-1から1節の柏戦と同様の3-1-4-2に変更したが、大岩は的確なコーチングで中盤と連係し、堅固な守備組織を統率した。

「キャンプでも練習していましたから。理想は選手同士で声を掛けて、もう少し早いタイミングで対応できるとよかった」

今季は3人制キャプテンの一人にも指名され、より責任感が増している。J2の千葉から仙台に移籍加入して3年目。いまや守備の大黒柱に成長したと言ってもいい。それでも、本人は満足する様子を見せない。今年で29歳を迎えるが、J1では通算69試合出場。J1の舞台で、まだ大きなインパクトを残していないことを認識している。

「もっと名前を売りたい。俺はまだまだ。これからですよ」

口元を緩めていたが、目は真剣そのもの。今季、野心家が狙うのは、チーム初タイトルだ。 
 
取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE PHOTOS

画像: 大岩は集中した守備で開幕2連勝に貢献した

大岩は集中した守備で開幕2連勝に貢献した


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