■2018年2月10日 FUJI XEROX SUPER CUP 2018
川崎F 2-3 C大阪
得点者:(川)小林悠、大久保嘉人
(C)山口蛍、清武弘嗣、高木俊幸
二冠を達成した昨季以上の結果を!
2018年ゼロックススーパー杯が2月10日、埼玉スタジアムで行なわれ、前年の天皇杯王者として出場したC大阪が、昨季のJ1チャンピオンの川崎Fに3-2で競り勝ち、初優勝を果たした。
序盤からゲームの主導権を握ったのはC大阪だった。川崎Fのお株を奪うようなパス回しでボールを保持し、優位に試合を進めた。敵陣でボールを奪われても、素早く奪い返した。昨季以上に最終ラインを高く設定し、積極的なプレスも機能していた。
均衡を破ったのは26分。右サイドからのクロスを杉本健勇が中央で足元に収めて時間をつくると、3列目から走り込んできた山口蛍が右足できれいにゴールへ流し込んだ。
後半になっても、ペースを渡さなかった。1-0の48分に杉本のパスを受けた清武が冷静にネットを揺らし、2点目。78分には新戦力の高木俊幸が挨拶がわりの公式戦初得点をマーク。ユニフォームの背中にあしわれた自らの名前を親指で指すゴールパフォーマンスを見せ、埼玉まで足を運んだファン・サポーターを盛り上げた。
「理想の形でスタートできた」と満面の笑みでゴールを振り返った。
守備陣はPKを含めて、2失点を喫したものの、試合を通してコンパクトな陣形を保ち、大きく崩れることはなかった。全員が足を止めず、走力で上回った結果がスコアに表れたと言っていい。
中盤で泥臭く働いていた水沼は「これがタイトルという実感はないですが…」と笑いながらも、2月14日のACL初戦(済州)を見据えており、すぐに表情を引き締めた。
「みんな走り切ることができた。これをスタンダートにしないといけない」
昨季はルヴァン杯と天皇杯を制して、2冠を達成。今季はそれ以上の結果を目指すという。
「全てのタイトルを狙う」
尹晶煥監督から絶大な信頼を寄せられる男の目は本気だった。ACL、J1リーグのスタートに向けて、気合を入れ直していた。
取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE PHOTOS