渡邉監督の庄司評「前を向くのが遅い」

仙台は1次キャンプ最終日の1月29日、沖縄県糸満市の西崎陸上競技場でJ1の鳥栖と練習試合(○3-2)を行なった。

昨季の主力メンバーを中心で臨むなか、J2の岐阜から完全移籍した庄司悦大、流通経済大から加入したジャーメイン良らの新戦力も先発に名を連ねた。
3-4-2-1システムのボランチに入った庄司はテンポよくパスをつなぎ、ゲームのリズムを作った。前半にはサイドチェンジから永戸勝也のゴールをアシスト。持ち前の展開力をさっそくアピールしたが、「風でボールが止まった。相手DFのミスもあったので」と淡々と振り返った。笑顔は一切見せず、口をつくのは反省ばかり。

「前後でパスを受けて、もっとボールに触わらないといけない。コミュニケーション不足。まだまだ細かいミスもある」

28歳で自身初のJ1に挑む司令塔は厳しい表情を崩さず、1月30日から始まる宮崎県延岡市での2次キャンプへ向け、気持ちを引き締めていた。

渡邉晋監督は神戸に移籍した三田啓貴の穴を埋める司令塔として期待しており、求めるものも高い。練習試合のプレー内容にも納得していなった。

「前を向くのが遅い。縦パスをまだまだ入れられる。守備も物足りない。2失点目は庄司のボールの寄せが遅れたから。持っている能力はこんなもんじゃない。もっともっとできる。これで満足してもらっては困る」

指揮官の厳しい評価は期待の裏返し。1次キャンプ中に2人で映像を見て、修正点を確認するなど、仙台のスタイルにフィットさせるために徹底した指導を続けている。

「ボランチはチームの心臓。攻守両面で生命線となる」

仙台の幅(アウトサイド)を使う攻撃を生かすためには、ボランチの展開力は必須。開幕まで残り1カ月を切った。新しい8番は大きな期待に応えることができるのか。2次キャンプでは、さらに厳しいレッスンが待っている。

取材◎杉園昌之 写真◎島袋常貴


This article is a sponsored article by
''.