『FIFA Uー20ワールドカップ・チリ2025』のラウンド16で、Uー20日本代表はUー20フランス代表と対戦した。グループステージ3連勝、7得点・無失点という充実の内容で勝ち上がった日本は、前半から多くの決定機を作ったものの、なかなかスコアを動かせず。前後半を0-0で終えて延長にもつれ込み、ここでも終盤までスコアが動かなかったが、延長後半アディショナルタイムにPKを与えると、これを決められ、無念の敗退となった。

上写真=日本はチャンスを量産しながらも無得点、最後の最後に失点して敗退となった(写真◎Getty Images)

■2025年10月8日(現地) ラウンド16(@チリ・サンティアゴ)
日本 0-1 フランス
得点:(フ)ルーカス・ミシャル

この試合5回目のビデオ判定でPKに

 日本は立ち上がりから優勢に進め、2分にMF齋藤が左サイドを突破して強烈なシュートを放つなど多くのチャンスを作る。だが21分にMF佐藤のシュートをGKがはじいたこぼれ球を、FW神田が右足ボレーで合わせたシュートが外れるなど、なかなか先制点を奪えない。

 飲水タイム明けの26分には左サイドを崩したが、MF大関の折り返しをエリア内で神田が合わせられない。ガルシア主審は笛を吹かなかったが、神田をマークしていたフランスのDFにファウルがあったのではないかとして、船越優蔵監督は今大会で採用されている『フットボール・ビデオ・サポート(FVS)』でビデオ判定をリクエスト。しかしガルシア主審の判定は変わらず、PKとはならなかった。

 なおも攻め込む日本は36分、右からのパスを齋藤が右足で合わせたシュートがクロスバーに当たり、直後にフランスのビルドアップをゴール前でカットして、MF石井が左足で狙うも、今度は右ポストに当たる。37分にも左からの折り返しを齋藤が右足で合わせたシュートが右に外れるなど、チャンスを量産しながらもネットを揺らせず、スコアレスで前半を終えた。

 後半も日本が主導権を握り、51分には左サイドを抜け出した齋藤がGKと1対1となったが、頭上を狙ったシュートを右手でわずかに触られたことで、CKとなってしまう。62分には齋藤の左からの折り返しを途中出場のFW高岡がヘッドで合わせようとしたが、ボールが高くシュートを打てない。高岡は72分にも佐藤のパスに合わせて抜け出し、左足で狙ったがGKに防がれた。

 80分にはMF小倉に対するフランスFWタジディン・ムマディのファウルに対し、ガルシア主審がイエローカードを提示。船越監督は退場ではないかとしてFVSによるビデオ判定をリクエストしたが、再び判定は変わらなかった。86分にはエリア内でDF梅木とムマディが競り合い、いったんはゴールキックの判定となったプレーに、今度はフランスがビデオ判定をリクエストしたが、同じく判定は変わらず。結局0-0で前後半を終え、勝負の行方は15分ハーフの延長にもつれ込んだ。

 延長は両チームにチャンスがあり、日本は95分にFKからDF喜多がヘッドで狙ったが、クロスバーに当たって決まらず。103分にはフランスMFアンドレア・ルボルニュにミドルシュートを打たれたものの、GKピサノが好セーブで防いだ。

 延長後半、フランスがエリア内での喜多のプレーにビデオ判定をリクエストしたが、ここでも判定は変わらなかった。しかし延長後半終了間際、エリア内での混戦から日本のDF梅木の手にボールが当たったプレーに対し、フランスが両チーム通算5回目となるビデオ判定のリクエスト(1チーム2回だが、延長に入ると1回追加される)。これでガルシア主審の判定が変わり、PKとなった。

 日本はプレー再開に際してGKを荒木に代えたが、止められずに失点。そのまま0-1で敗れ、内容で圧倒しながらも無念のラウンド16敗退となった。

▼出場メンバー
・日本◎GKピサノアレクサンドレ幸冬堀尾(120+2分:荒木琉偉)、DF梅木怜、市原吏音、喜多壱也、小杉啓太、MF小倉幸成、大関友翔(EHT:石渡ネルソン)、佐藤龍之介、石井久継(73分:中川育)、齋藤俊輔(73分:横山夢樹)、FW神田奏真(57分:高岡伶颯)


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