FIFA Uー20ワールカップの決勝戦、ウルグアイ対イタリアが現地11日にアルゼンチン・ラプラタで行われた。高い守備力を誇るチーム同士の対戦は、決勝までの6試合中5試合で無失点勝利を飾っていたウルグアイの堅さとタフさが際立つ展開に。試合終盤に1点をもぎ取ったウルグアイがウノゼロ(1−0)で大会初優勝を飾った。

上写真=大会初優勝を飾ったUー20ウルグアイ代表(写真◎Getty Images)

戦うことの重要性を示した決勝戦

 ウルグアイが初めてU−20ワールドカップで頂点に立った。決勝の相手、イタリアも簡単にはやられない守備を一つの武器としていたが、ウルグアイは決勝トーナメントに入ってから無失点。グループステージを含めても3失点で敗れたイングランド戦を除き、5試合でクリーンシートを実現するなど、圧倒的な守備力を見せてきた。献身性と球際の激しさは大会随一。前向きの守備で次々と相手を飲み込み、たどり着いた決勝でも、その特徴をいかんなく発揮した。

 ボールの争奪戦、カウンターの応酬が繰り広げられる中でもウルグアイが優勢に試合を進めていく。セットプレーから何度か決定機を生み出し、86分についてゴールをつかみ取る。右CKの流れからボックス内で混戦となると、ファーサイドに流れてきた浮き球にルチアーノ・ロドリゲスが反応。叩きつけるヘディングシュートを決めた。

 2試合出場停止が明けて強い思いを持って臨んでいたL・ロドリゲスのゴールが決勝点となり、ウルグアイが1−0で勝利。アンダー世代ながら『ワールドカップ』としては、あのマラカナンの悲劇を起こした1950年大会以来、73年ぶりの優勝となった。

 タフな守りに定評のあるチーム同士の決勝は、基本技術の高さはもちろん、勝負における『戦い』の重要性を改めて強調するような内容になった。タフさ、激しさ、CBの頑強さ、アタッカーも含めたボールを奪い切る力やボールに対する執着心には目を見張った。あらゆる局面で示された『闘争力』は、グループステージで2試合逆転負けを喫し、早々に大会を後にした日本代表からはあまり感じられないものだった。

 アルゼンチンの隣国であり、多くのファン・サポーターが駆けつけたという地の利も当然あっただろう。ただ、その大声援に応えるだけの地力を、そもそもウルグアイは備えていた。強いチームが勝つべくして勝った、そんな決勝戦だった。

 なお、決勝戦を前に行われた3位決定戦は、イスラエルが韓国に3−1で快勝。グループステージ最終節で日本に逆転勝ちし、ラウンド16でウズベキスタン、3決で韓国とアジア勢を次々に破って3位に輝いている。


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