上写真=負傷が心配された久保建英だったが、グラナダ戦に先発し、2ゴールを決めた(写真◎Getty Images)
文字通り攻撃をけん引
右足に違和感があるとのことで、週中のトレーニングを休んだと報じられた久保だったが、右大腿部にテーピングを巻いていたものの、ホームのグラナダ戦に右ウイングで先発。圧巻のプレーを披露した。
前半9分。中盤でのボール争いを繰り広げる味方の動きを見つつ、ブライス・メンデスのスルーパスに合わせてハーフウェーライン付近から抜け出すと、追いすがる相手の走路を妨げるように右サイドから中央へドリブルし、冷静に相手GKの位置を見て左足を振り抜く。見事にゴール右下を射抜いてチームに先制点をもたらした。
だが、ソシエダは35分に自陣のCKからオウンゴールによって同点に追いつかれてしまう。開幕節、2節と先制しながらドローに持ち込まれ、さらに3節もスコアレスドローに終わってここまで3引き分けと勝ち切れないチームにとっては嫌な展開だった。
おそらく不安に駆られていたソシエダのサポーターもいただろう。そんな彼ら彼女らを安堵させたのが、久保だった。前半終了間際の44分のこと。カウンターの流れの中で、右に開いてトオラレからボールを引き取ると、ボックス右角に運んで迷わず左足を振る。シュートは相手に当たったが、そのままゴール左上に吸い込まれ、この日2ゴール目を決めてグラナダを突き放した。
さらに60分のスピメンディのゴールも、B・メンデスのアシストの『アシスト』という形で得点に絡む。久保の活躍もあって完全に乗ったソシエダは、その後も67分にバレネチェアがネットを揺らし、差を広げていった。久保は79分にスタンドから大きな拍手が送られる中、モハメド・アリ・チョーと交代した。
そのまま勝ち切れば「快勝」で終われたのだが、久保が交代した直後の83分とアディショナルタイムにグラナダにゴールを決められ、ソシエダは2点差に詰め寄られてしまう。一方で決定機に決め切れないシーンも散見。試合は5−3で決着し、今季初勝利をつかむことには成功したが、久保ら主力がベンチに退いた後のプレーぶりには、まだまだ課題も残った。
代表ウィークを挟んで迎える次戦は17日(日本時間18日)、ソシエダはアウェーでレアル・マドリードと対戦する。