上写真=開幕3試合で3得点2アシストと好調を維持する南野拓実(写真◎Getty Images)
組み立てに参加し、前に飛び込んでゴールに絡む
ナントとのアウェーゲームに臨んだモナコは、開始早々の5分にPKを与え、ムスタファ・モハメドに決められて失点した。さらに15分には右CKからカステレットにヘディングを許し、リードを広げられてしまう。苦しい立ち上がりとなったが、今季、絶好調の南野がチームの気持ちを奮い立たせるゴールを奪った。
27分、やや前線から下がってビルドアップに加わり、そのままゴール前にポジションを取ると、カイオ・エンヒッキの左からのクロスをヘディングシュート。追撃の1ゴールを決めてみせた。
南野の2試合連続ゴールでモナコは息を吹き返したかに思われた。ボールを支配していたが、次の1点をナントに奪われることになる。後半の48分、右サイドを切り崩されると、カンタン・メルランの折り返しを再びムスファ・モハメドに決められる。モナコは後半開始早々に突き放されることになった。
その後、リードしたナントがやや構えたこともあって、モナコが攻勢に出る。58分にはカイオ・エンヒッキが左サイドをえぐって、中央で待っていたユスフ・フォファナがシュートを放つ。一度はGKに止められたが、こぼれ球をウィサム・ベン・イェデルが蹴り込み、1点を返した。
勢いに乗ったモナコは、その後もチャンスを次々に生み出した。71分には組み立てに絡んだところからゴール前へ飛び込んでいった南野が、フォファナが相手をかわそうとして浮かせたボールを胸トラップしてそのままボレー。GKの正面を突いたが、流れるようなプレーでゴールに迫った。
さらに73分には敵陣でボールを奪取に成功し、そのまま左足でシュート。DFに当たってボールは左ポストを直撃することになったが、開幕3試合で3ゴール2アシストと好調な南野が攻撃をけん引した。
押せ押せのモナコがついにゴールを奪ったのは85分。ウィルフリード・シンゴの浮き球パスをボックス内でフォファナがヘディングシュート。ボールはクロスバーを直撃したが、その跳ね返りを直前に交代出場したばかりのマイロン・ボアドゥが蹴り込み、同点に追いついた。
試合はそのまま決着。一時は2点リードされながらもモナコが3−3の同点に持ち込み、アウェーの地から勝ち点を持ち帰ることに成功した。一方でナントは今季初勝利をつかみ損ねる結果となった。
フル出場した南野はシャドーの位置でボールを引き出し、攻撃を活性化。自らゴールも決める活躍を見せるとともに守備でもアグレッシブな姿勢を示してチームを助け、この試合でも中心選手として、その役割を十二分に果たしたと言える。