東京五輪代表(U-24日本代表)MF久保建英が、近づいてきた本番への思いを語った。7月9日にオンラインで報道陣の質問に応え、今後の準備をポジティブに進めることの重要性や、日本サッカーの現在地などについて語っている。

上写真=地元での五輪に向けて最終調整を続ける久保(写真◎山口高明)

「世界を驚かせるような大会に」

 静岡県内での直前合宿4日目となった7月8日は、静岡産業大と練習試合を行なった。久保は鋭いセンタリングで先制のオウンゴールを誘発すると、さらに2点目を決め、順調な調整ぶりを感じさせている。

 当初は予定されていなかった練習試合を消化して「この試合をやれたことで、自分のコンディションやチームのコンディション、思ったよりも暑いなど、いろいろなことが確認できた」という。本番までの強化試合は2試合予定されており、12日にU-24ホンジュラス代表、17日にU-24スペイン代表と対戦するが、「12日のホンジュラス戦が初戦でなくて、あらためてよかった。そういった意見はチーム内にもあったので、昨日の試合はすごくポジティブだった」と振り返った。

 今後の強化試合で修正したい点はあるか、との問いには「連係面や日本の雰囲気、暑さなど確認しなければいけないことはあるが、本番が近づいている中で、修正点とか、ネガティブなことを自分が口にすることはないと思う」と答えた。開幕後は中2日ペースで一気に進んでいく本番に向けて「ここからは、すごくポジティブなムードが大事だと思う。しっかり前を向いていけたら」とコメントしている。

 日本サッカー界の現状についての発言もあった。海外のクラブでプレーする選手が増え、強豪国に近づいている実感はあるか、との問いには「個人的には、そこまで近づいたと思っていない。むしろスピードなど、離されていると思うところもある」と自身の見解を述べている。その上で「自分たちもそういう選手が増え、スタートラインに立っているのかなと思うけど、強豪国は何年も前に、自分たちの状態を経験している。自分たちがいかにショートカットしていくかが大事になると思う」と、成長スピードを速めていく必要があるとの認識を示した。

 静岡の環境については、宿泊先や自治体に「雑音もなく、おだやかな環境で合宿できていることを感謝したい。良い環境で練習できることが当たり前ではないと、いま一度認識したいと思う」と述べた。その上で五輪での個人の目標を「自分が最大限、チームの勝利に貢献する。その中で個人のアピールもやっていけたら」と位置付けている。
 
 さらに「出るからには勝つつもりでいくのは、どの大会でも変わらない。この大会で勝ったから(世界との)差が縮まるわけではないと思うけど、ここで勝つことが個人の成長、アピールにもつながるし、チームの成長、日本サッカーの世界へのアピールにもつながると思う。いい意味で世界を驚かせるような大会になれば」とコメント。大きな注目の中で迎える本番へ、あらためて意気込んでいる。


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