上写真=スウェーデン戦の前日練習で汗を流す中村敬斗(写真◎JMPA毛受亮介)
スウェーデンのオランダ戦は1つの参考資料(中村)
「僕たちは攻撃時のリスク管理とカウンターが本当に武器だと思う。向こうには強力な2トップがいるんで、2枚でマンツーマンで守るんじゃなくて、3枚で1枚余りながらリスク管理をしないと、守り切れる相手かどうか分からない。しっかり3人で話しながら、2枚で守るときもあれば、カウンターが怖い時はしっかり3枚で守ることも必要なのかなと思います」
スウェーデンの強力2トップ、ヴィクトル・ギェケレシュ(アーセナル)とアレクサンダー・イサク(リバプール)。彼らをどう守るべきかと問われた渡辺剛は、冷静にそう語った。
日本が2位以内での突破をかけて臨むグループステージ第3戦。相手の強みは何と言っても、プレミアリーグのメガクラブでそれぞれ前線を牽引する世界屈指の2トップの存在だ。この強烈なターゲットをどう抑え込むかは、勝利を掴むための最大のカギになる。
「間違いなく、今大会の中でも本当に強烈なアタッカーの2人だと思う。彼らを自由にさせないことと、気持ちよくプレーさせないことが必要。そのためには距離感が大事で、間延びしてスペースを与えると彼らの良さが生きてくる。攻めている時のリスク管理も含めて、距離感が1つのポイントになる。第1戦、第2戦のスウェーデンを見て、そう強く感じます」
谷口彰悟も、2人が大きな脅威であることを認めた。ただし、相手を抑え込むイメージを明確に描いていた。
スウェーデンの2トップは、守備の局面で自陣に下がらずに前線へ攻め残るケースが散見される。その点を見越して、谷口はこうも話した。
「逆に言うと、彼らを孤立させてしまえば、チームとして押し込むことができる。ボールの出所を潰すとか、パスが出てきたところでも1対1プラス、1対2で挟み込むとか。その辺の今まで自分たちがやってきたことを徹底してやれれば、彼らのような世界的なアタッカーに対しても問題なく守れるかなと。そういうイメージはできているし、自信もある。そこは後ろ(DF陣)の大きな仕事だと思います」
スウェーデンの強みを消す方法は、すでにチーム内で共有されているようだ。「彼らは(ボールを)奪った後、常にあの2人を見ているので、変な取られ方はしたくない。ボールの回し方、相手の位置、相手のシステムを含め、賢く回していかないと相手の思うつぼになってしまう。そのあたりをコントロールしながらゲームを進めたい」。渡辺と同様に、谷口も攻撃時のリスク管理が勝敗を分けると指摘した。
守備のイメージがすり合わせ済みであるならば、攻撃面はどうか。ここ2試合、左ウイングバックで先発している中村敬斗は、こう分析する。
「オランダ戦で(スウェーデン)は完全に崩されていた。オランダは中央のフォワード、ブロビーでほぼボールを収めて、そこから展開してサイドからのクロスでゴールを重ねていた。僕らもその戦い方は、(上田)綺世くんならできると思うし、収めて外に散らしてクロスボールという形は全然ある。全く同じ戦い方をするわけじゃないけど、1つの参考材料としてはいいと思う」
中央にクサビを打ち、サイドに展開してGKとDFの間に速いクロスを送って仕留める。オランダが繰り返したこのパターンに、スウェーデンの守備陣は対応できず苦しんだ。当然、日本戦に向けて修正してくるはずだが、チュニジア戦に続きゴールが期待されるエース・上田綺世も自信をのぞかせる。
「そこは間違いなくチャンスになると思いますし、(相手の)クロス対応のところで、(日本には)精度の高いクロスを上げられる選手が多くいます。僕もクロスに対してしっかり入っていけば、そこからチャンスは作れるんじゃないかと思っています」
守備の封じ込めも、攻撃の崩し方も、スウェーデン攻略のポイントはすでに整理されている。プランを完璧に遂行し、勝ち点3を積み上げて最高の形でラウンド32へ突き進む準備は整った。
取材◎佐藤景【現地】
