上写真=板倉滉が73分のプレーでさすがの安定感を見せた(写真◎毛受亮介)
■2026年5月31日(日) 国際親善試合(観衆62,212人/@MUFG)
日本 1-0 アイスランド
得点:(日)小川航基
「カバーできる距離は」
板倉滉が昨年11月以来の日本代表のピッチを楽しんだ。
「ケガで(日本代表の活動に)行けていないときもみんながいいパフォーマンスをしているのは見ていましたし、負けていられないという思いもありつつ」
ブラジルやイングランドを倒したゲームにもプレーできなかった。
「でも、チームメートなので、特に自分が自分が、ということは普段からまったく意識していない。チームとしてどういう戦い方ができるか、それはメンバーが変わっても同じで、今日も(失点)ゼロにこだわってやっていましたし、出た選手がちゃんとパフォーマンスを出すことは、ワールドカップ本戦でも大事になってくる」
先発した吉田麻也が14分に退いたあと、右に冨安健洋、左に伊藤洋輝と並んで3バックを形成した。アイスランドはあまり攻めに出てこなかったが、それでも抜群の安定感を見せた。
「それが僕たちディフェンスの役割。相手もロングボールでこっちのラインを下げてくるという、やることははっきりしていたし、すごく広い幅でのマンツーマンというか、1対1の状況はすごく多かったですけど、そこでこぼさないように意識しながらやってました」
ヨーロッパのトップリーグでキャリアを積んできた3人だ。それほど難解なミッションではなかっただろう。
その礎になったのは「距離感」だという。
「練習からも話してますけど、1対1になったときの(3バックの)距離感は、近くというか、近すぎてもダメなんですけど、カバーできる距離は意識していました。ロングボールを蹴ってきて、1発目の勝負は大事ですけど、そのあとのセカンドボールは、ディフェンス陣だけでなく中盤の選手も含めて、暑さもあって相手がこちらを間伸びさせてくるような戦い方をしてきましたけど、意識的にプレーしていました」
3バック同士だけではなくて、中盤や最前線との距離にも気を配った。ビルドアップのときにもそう。特に前半、アイスランドが限られた攻撃しかせずに引きこもっていた分、相手の5-4-1のブロックを崩す一手を最終ラインから指そうと狙っていた。
だが、真ん中に人数をかけられて、窮屈になった。だから、3バックの誰もが得意とする上田綺世への縦パスを差し込めなかった。
「もちろんそこは何本も差せたらいいけれど、相手もすごくコンパクトにやってましたし、1対1でマークにつくと前に出てくることもしてきました。後半はちょっとずつ空いてきて縦パスも入るようになったので、本当にいいテストマッチになりました」
その分、最後に生まれたゴールはその「裏返し」にもなった。87分、右サイドの菅原由勢からのクロスを小川航基がヘッドで合わせた決勝ゴール。中央から崩せなければ、外から攻めればいい。
「難しさも感じつつも、どこで数的優位を作っていくかは考えながらやってました。最後にクロスからの1点を取れたのは非常にいいテストになったかなと」
板倉は73分で退いたが、後ろが崩れずに相手のスキを突くのは、勝負の常套手段。
「あれだけ真ん中を固めてきているし、サイドもタイトに来ていた。そういう相手に対してクロスから点が取れたところは良かった。もちろん、空いているところを逃さずに、もっとチャンスを作れれば良かったですけど、試合を通してこうやって1-0で終われたのはよかったと思います」
こうして久々の日本代表でのプレーを終え、いよいよ本番が近づいてきた。前回のカタール大会ではクロアチアにPK戦で敗れて、ベスト8に進めなかった。その試合、板倉は出場停止だった。
「僕自身、前回のワールドカップを経験している分、この代表への思いはすごく強い。僕だけじゃなく全員が日頃から言ってるいるように優勝を目指してやっているので、まずはこうして帰ってくることができて、代表でプレーできたのは素直に自分にとっても良かったし、ワールドカップに向けてはいい感じにコンディションは上げられているという感じはあります」
頼もしいセンターバックが、ちゃんと間に合った。
