上写真=験のいい場所、豊田スタジアムで前日練習を行なった上田綺世(写真◎青山知雄)
豊田スタジアムは初得点の場所
所属するフェイエノールトでは12戦13発。文字通り、絶好調の上田綺世はオランダリーグの得点ランキングでは2位のフース・ティル(PSV)に5点差をつけ、トップをひた走る。その流れを日本代表に持ち込むことが期待される。
「次の相手がアフリカ勢なんで、また違った戦いになる。情報では背も高くて、セットプレーが基本的に得点源になってくる相手なんで、これまで僕らがやっていないような相手だし、いいテストマッチだと思う。僕らもやっぱりそういう相手に自分たちがどういう風に戦うのかっていうのは、やっぱり体験しないといけない。そういう点では、すごいいい挑戦になるんじゃないかなと思います」
フィジカルの高さという点では、これまでの対戦相手とまた一味違ったものがある。上田は気を引き締めた。
「身体能力と身体能力のぶつかり合いみたいなのは、自ずと増えると思う。そこでも勝てる方の日本人の選手だと思うんで、そこは一人でも多く勝てる方がいい」
ゴールをスコアすることのみならず、上田は相手DFを背負ってボールを収め、2列目の選手たちの攻撃を促す役割も求められる。「ビルドアップとか試合の状況によってですけど、そうやって体を張ったり、背後に走ったり、シュートを打ったり、点を決めることも含めて、チームを助けられたらいい」と、勝利のためにプレーすることを誓った。
今回の会場である豊田スタジアムは上田にとって、代表初ゴールを記録した験のいい場所だ。2023年6月15日のエスサルバドル戦、PKによる得点だった。
「試合の出場機会はありながらも、なかなか決められていない状態だったと思うので、それを変えるきっかけになったっていうのはすごくいいですし、別に豊田スタジアムがっていうのはないですけど、でも明日の試合もいい感触でプレーできたらいいと思います」
現在の活躍からは想像しにくいが、当時の上田はチャンスに決められないケースが続いていた。だが、2年の月日を経た今、代表でも試合のたびにゴールを予感させ、勝利を託される、そんな存在になった。
屈強なDFがそろうガーナを相手にしても、上田ならと思わせる。背番号18が躍動すれば、おのずとチームは勝利に近づくーー。
