アメリカ遠征中のサッカー日本代表は3日、オークランド近郊でトレーニングを行なった。合宿3日目となるこの日の試合後には南野拓実(モナコ)が取材対応。ワールドカップ本番に向けたテストマッチがスタートする9月シリーズでもそのプレーに期待がかかる。

上写真=所属するモナコでゴールを奪い、好調を維持して代表に合流した南野拓実(写真◎青山知雄)

待つ守備はいつでもできる

 ゴールを生み出す能力とともに、南野拓実が日本代表でプレーする際に求められているのが高い位置から守備のスイッチを入れる役割だ。シャドーとして圧倒的な走力と強度の高さでチームに貢献している。

 日本は9月シリーズのメキシコ、アメリカとの対戦を皮切り、来年のワールドカップで結果を出すべく、今後は強豪国とのテストマッチを行なう。その中で日本が主導権を握るためにカギとなるプレーが、ボール奪取と言えるだろう。ボール保持する時間を増やすことはカタールW杯以降、取り組んできた課題の一つだが、ボールを奪わないことには保持することもできない。

 どの位置で、どのようにボールを奪うか。それが問題だ。

「まずはチームのやりたいことがあった上で、それはあると思う。どうするかは相手によってになるし、でも自分たちがピッチの上で、そういうふうに判断しないといけないときもある。待つ守備はいつでもできるというか。相手に対応して引き込む守備なのか、ブロックを作ってサイドに流すのかとか、細かくいろいろあると思いますけど、相手に持たれる状況はこの2戦でも増えると思うけど、そこはチームとしてうまく機能させていければいいかなと思います」

 高い位置で奪えれば、当然ながら相手ゴールまでの距離が近いわけで、それだけゴールチャンスも広がる。ミドルプレスで奪って攻めに転じるなら、なるべくベクトルを前に向けて奪いたいところ。いずれの場合においても、寄せて限定するだけではなく、奪い切ることができる南野のアグレッシブなプレスは重要なプレーとなるだろう。

 効果的に奪うには「チームとして、試合前にすでに話し合って、自分たちが頭の中でなんとなくのイメージを合わせている方が一番いい」と南野。

 多くの試合で相手に引かれた状態から、いかに崩すかを考えていたのがアジア予選だとすれば、今後はいかに奪って攻め落とすかも考えていくことになる。この9月シリーズからは、いよいよワールドカップ本大会仕様の戦いの整備が始まると言っていい。その中で南野は、大きな役割を担うことになりそうだ。


This article is a sponsored article by
''.