サッカー日本代表は10日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選10節(最終節)、インドネシア戦に臨んだ。序盤からボールを保持し、優勢に試合を進めた日本は前半に3ゴールを奪い、後半も3得点。インドネシアを圧倒して予選最終節に快勝し、有終の美を飾った。

上写真=巧みな足技でチームの2点目を決めた久保建英をチームメイトが祝福(写真◎Getty Images)

■2025年6月10日 北中米W杯アジア最終予選10節(観衆33,661人/@吹田S)
日本 6−0 インドネシア
得点:(日)鎌田大地2、久保建英、森下龍矢、町野修斗、細谷真大

後半、佐野海舟・航大の兄弟が同時にピッチに立つ

 オーストラリア戦から先発9人を入れ替えた日本は試合開始直後からインドネシア代表を圧倒した。ボールを握り、テンポの良いつなぎで敵陣に深く入り込んでいく。

 左ウイングバックの三戸舜介、左センターバックの鈴木淳之介といったこの試合が代表デビュー戦となる選手にも堅さは見られず、右ウイングバックの森下龍矢、1トップの町野修斗、そしてボランチの佐野海舟もよくボールに絡んでチームを前進させた。

 10番を背負いキャプテンマークを巻いた久保建英が後方からボールを引き出し、鋭いドリブルでインドネシア守備陣を翻弄すれば、この日はキャプテンマークを久保に譲った遠藤航は的確なポジションニングから、声を出してピッチ上のバランスを整える。

 押しまくる日本にゴールが生まれたのは15分。左サイド深い位置を取った三戸が狙いすましてクロスを上げると、ゴール前で鎌田大地がヘッド。先制点を奪った。

 守備でも前からしっかり追い込み、インドネシアのビルドアップを許さない。前節の敗戦で手綱を締め直した日本は守備でもアグレッシブな姿勢を示し、試合を掌握した。

 先制点から4分後、日本のナンバー10がピッチで躍動する。左CKの場面で鎌田とパス交換した久保はそのままボックス左へ進入。シュートは一度はGKに止められたがこぼれ球を町野から受け取り、巧みなタッチでシュートコースを作って右足を一閃。日本が早々と2点のリードを奪った。

 3点目は前半のアディショナルタイム。久保からパスを受けた鎌田はボックス内までドリブルで持ち込むと、相手にブロックさせず、GKのタイミングも外してシュート。卓越した技術を見せ付けるようなシュートでネットを揺らした。

 後半、日本は鎌田に代えて中村敬斗を投入。三戸がシャドーに回り、中村は左ウイングバックに入った。変わらず攻め続け、敵陣でプレーする時間が長くなる。

 中村がボックス内で決定機を逃したあと、55分。中村が中央をドリブルで進み、左に展開。町野が丁寧に送ったクロスを右サイドで森下がボレー。日本に4点目が生まれた。

 さらにその3分後、佐野海が町野にパスを打ち込み、落としを久保がフォロー。浮き球パスを送ると、町野が左足を合わせて5−0とした。前線で相手DFと駆け引きし、何度もボールを呼び込んでいた町野にとっては嬉しいゴールだっただろう。おなじみのゴールパフォーマンス、忍者ポーズも飛び出した。

 61分、三戸に代わって佐野航大が登場。海舟と兄弟にピッチに立つことになった。代表で兄弟がそろってピッチに立つのは佐藤勇人・寿人兄弟以来、19年ぶりのことだった。

 終盤になっても即時奪回を繰り返す日本は80分、町野に代わってピッチに入った俵積田晃太が左から折り返し、中村のシュートはブロックされたが、こぼれ球を森下に代わって登場していた細谷真大が蹴り込み、6点目をスコア。

 最後の最後まで攻め続けた日本は、守備でも素早い切り替えで相手のカウンターの芽をしっかり摘み取り、無失点で試合をクローズ。3月に日本史上最速でW杯出場を決めた実力を最終節でも存分に見せつけ、有終の美を飾った。


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