サッカー日本代表は10日、大阪・吹田スタジアムで北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第10節、インドネシア代表戦に臨む。前節、オーストラリア代表に今予選初黒星を喫した日本だが有終の美を飾ることができるか。予選最終節に臨む先発メンバーを予想する。

上画像=10日にインドネシア戦に臨む日本代表の先発予想布陣

いくつかのポジションで選手を変更したい(森保監督)

画像: インドネシア戦前日の公式会見に登壇した森保一監督と遠藤航キャプテン(写真◎佐藤景)

インドネシア戦前日の公式会見に登壇した森保一監督と遠藤航キャプテン(写真◎佐藤景)

 今シリーズは最終予選で最後尾からチームを引き締めてきた鈴木彩艶ではなく、グループでその鈴木を支えてきたGKがゴールマウスに立つのではないか。前節の谷晃生に続き、今回は大迫敬介が先発すると予想。谷のプレーに刺激を受けた大迫が堅守でチームを勝利に導く。

 最終ラインは、オーストラリア戦の先発3バックのうち町田浩樹、渡辺剛が負傷離脱し、候補者は4人に絞られた。今回は前節、途中出場の高井幸大、瀬古歩夢、そしてベンチ外だった鈴木淳之介が先発すると予想した。右CBとして前節先発した関根大輝は出場するなら途中からと読む。3月のバーレーン戦は瀬古が右CB、サウジアラビア戦は高井が右CBだったが、ここでは『持ち運びの感覚』がチームによりフィットしている印象の高井を右に入れている。

 ボランチはキャプテン遠藤航と藤田譲瑠チマのコンビとした。熊坂光希は8日の練習で負傷し、前日9日に離脱が発表された。前回先発の佐野海舟は藤田と交代でピッチに入って終盤にチームを活性化させる役割か。

 右ウイングバックは森下龍矢、左ウイングバックは中村敬斗と読む。オーストラリア戦前の練習でも切れのある動きを披露していた森下は試合に飢えており、ポーランドで磨いた攻撃力をついに披露する機会になるのではないか。相手の出方次第でチームが4バックにシフトした場合、そのまま右サイドバックになれるのも森下の強みだ。また、ウイングバックのままなら、途中から平河悠がプレーするケースもあり得るだろう。

 一方の左は前節、途中出場で存在感を示した中村が先発し、三戸舜介や長友佑都にバトンをつなぐ形だろう。前節の俵積田晃太よろしく三戸が先発する可能性も十分あるが、その後方が初出場の鈴木の場合、スタートから初招集組で縦関係を組むとは考えにくい。したがって中村→三戸としている。出場機会に燃える長友も含め、後半、相手の運動量が落ちたところでカードを切るパターンがありそうだ。

 2シャドーは久保建英と佐野航大か。久保は最終予選でチームの中心となったその力を、最終節でしっかり見せることになる。佐野航大は前節、出番が回ってこなかったが、練習でも優れた技術を随所に見せており、先発デビューの可能性があるとみる。ボランチでもプレーできる選手だが本人はオーストラリア戦前の取材で「高い位置でプレーしたい」と話しており、シャドー起用があり得る。前節フル出場の鎌田大地と鈴木唯人は今回はプレーするとしても、途中からではないか。

 1トップは町野修斗と予想。インドネシアの最終ラインは高さを備えるが、ブンデスリーガで2ケタ得点を記録した強さとうまさを発揮してくれるだろう。前回先発の大橋祐紀、あるいは細谷真大は展開次第で後半途中からプレーするものと思われる。

 試合前日、公式会見に臨んだ森保一監督は「明日の試合は、いくつかのポジションで(先発を)変更したいと思っています。意図としては、ワールドカップの出場権を獲得して、そこから選手を試す、戦術的な幅を広げるということで、選手同士の融合も含めて、これからのチームの成長につながるようにやっていきたい」とコメント。オーストラリア戦の先発メンバーから複数の選手が入れ替わる可能性を示唆した。

 攻めあぐねて、前節は今予選で初の黒星を喫したが、圧倒的な成績で北中米W杯出場権を獲得した力を示し、有終の美を飾れるか。注目の一戦は10日、19時35分にキックオフされる。

取材。文◎佐藤景


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