上写真=3バックの右で先発した関根大輝(写真◎Getty Images)
思い切ってチャレンジできた
関根大輝がついにA代表デビューを飾った。アジア最終予選では昨年10月以降、コンスタントに招集されてきたが出番なし。今年3月の活動では悔しさをにじませながらも、来るべき日のために成長し続けたいと話していた。
右のウイングバックではなく、3バックの右で先発すると、ボランチに入った藤田譲瑠チマとスムーズなパス交換を披露。パリ五輪をともに戦った選手がピッチにいたことで違和感なくプレーできたと振り返った。
「右サイドでうまくトライアングルを作れて、やりづらさはなく、むしろお互いのことわかっていましたし、やりやすかった」
相手が積極的にプレッシャーをかけてこなかったため、チームとして序盤からボールを握ることできた。その中で関根はカウンターのリスクを管理。「前半、ミスとかもありましたけど、だんだん試合にも慣れてきて、バスの部分だったり、ビルドアップの部分は自信を持ってできた。対人の部分も、やっぱりフランスに行って自分自身の強度が上がったというのは、今日の試合でも相手との1対1に負けることなく守れていたんで、成長を感じることができました」と自身のプレーを振り返った。
90分に失点し、残念ながらチームは勝利を手にすることができなかったが、関根には一つ階段を登ったという実感があった。
「呼んでもらいながらなかなか出られず、環境も日本からフランスに変えていく中で、やっぱり自分としても成長している感覚もあったので、そういう部分を早く試合で出したいと思っていました。とはいえ周りの選手たちもとてもレベルが高いので、もっと成長しなきゃいけないと感じつつ、今日こうやって使ってもらってうれしかったし、本当にラストチャンスだと思ってプレーしたので。そこで勝利という結果をつかめなかったのは本当に残念ですけど、でも自分自身のプレーとしては思い切ってチャレンジできましたし、そこは半年間で感じてきた部分をちゃんと出せたのかなと」
もちろん、まだ1キャップ。代表デビューしただけで満足するわけはない。目指すのは当然、北中米W杯の舞台。
「所属クラブ(スタッド・ランス)は2部に落ちたので、こういうところがすごいチャンスになるというのは自分でもわかっていました」
与えられたチャンスで能力を示さなければ、その道は閉ざされる。本大会まであと1年。関根は生き残りを懸けた熾烈な競争に、果敢に挑む覚悟だ。
