サッカー日本代表は23日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選のサウジアラビア戦(25日)に向けて千葉県内でトレーニングを行った。練習後、取材に応じた鎌田大地は、サウジアラビア戦とこれから目指すべきものについて語った。

上写真=サウジアラビア戦に向けてトレーニングする鎌田大地(写真◎サッカーマガジン)

サウジはアジアの中のトップチームの1つ

 鎌田はバーレーン戦に途中出場し、違いを見せつけた。勝てばW杯出場が決まるというプレッシャーのかかった試合で、日本は前半、相手のソリッドな守備の前に沈黙。難しい展開の中、63分に南野拓実に代わってピッチに登場すると、その3分後にネットを揺らした。

 日本中に歓喜をもたらした3日後の23日、次戦のサウジアラビア戦に向けた練習を終えた鎌田が取材に応じた。そこで口にしたのは冷静な現状分析と本大会での成功を目指すリアルな指摘だった。

「ポジション争いもあるんで、自分が出た試合でいいプレーをするのはもちろんですけど、チームとして積み上げていないといけないところもたくさんあると思う」

「最終予選は勝ち点はうまく取れたし、負けもなく来れたんですけど、全ての試合がパーフェクトじゃない」

「今のアジアレベルでもビルドアップの部分でバーレーン戦で苦しんだようにイージなミスもたくさんあったし、(ボールを)取られてカウンター食らうようなシーンもたくさんあった。そういう部分はもっと良くできると思うし、守備の部分もはまってなかったり、相手がこうしてきた時にこうっていう明確なものがどんどん出てくるように」

 出場権を取って兜(かぶと)の緒を締めるとでもいうのか。鎌田はW杯出場決定の余韻に浸る間もなく、すでに次の試合に視線を向け、本大会を見据えて個人としてもチームとしても課題の克服に、しっかりフォーカスしなければならないと言った。

「サウジアラビアはアジアの中でトップチームの1つだと思う。自分たちが対戦してても、ボール持たれる時間っていうのは非常に多いイメージがある」

 昨年10月のアウェーのサウジアラビア戦では、鎌田が先制点をスコアした(14分)。後半に小川航基の追加点があり、日本が2−0で勝利を収めたが、内容的には決して楽な戦いではなかった。鎌田の言葉からもサウジアラビアの実力のほどがわかる。

 しかも25日の再戦は現在オーストラリアに勝ち点1差のグループC・3位で、出場権を獲得できる2位に順位を上げたいサウジアラビアにとっては極めて重要な試合になる。

 むろん、W杯組分け抽選でポット2入りを目指す日本も、アジア最終予選という公式戦で敗れてFIFAランキングの順位を落とすわけにはいかない。つまりは、重要な一戦になる。

「チームとして良い守備をして、できればボールも保持しながら、時差ぼけだったり、コンディションは言い訳にはできないと思うんで、しっかり良い時の代表の姿を見せられたら」

「良い時の代表」とはすなわち、強い日本のこと。

 鎌田はサウジアラビア戦で、パーフェクトな内容と勝利を求めていく。


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