上写真=三笘薫がサウジアラビアへの「リベンジ」を誓う(写真◎サッカーマガジン)
「もっとアグレッシブに」
3月25日はサウジアラビアとのホームゲーム。もしかしたら、ワールドカップ出場を決めたバーレーン戦よりも大事な試合になるかもしれない。
日本にとってはワールドカップ出場を決めた直後のゲーム。サウジアラビアは2位のオーストラリアと勝ち点1差で3位という立場。2位以上が本大会へストレートインするから、残り3試合で是が非でも勝ち点を稼がなくてはならない。
「僕たちも相手のモチベーション以上のプレーをしないと。やっぱりそのメンタルは確実にプレーに出るので、自分たちもしっかりとこの3日で作っていかないといけない。能力が高い選手が多いので、その身体能力のところはより分かりやすく試合に出ると思っています」
三笘薫は慢心を戒めることを強調する。勝利をもぎ取ることは当然として、ある意味で「リベンジ」のチャンスになるからでもある。
「まずは勝利することが大事だと思いますし、その中でサウジアラビアは前回のアウェーでなかなかいいプレーもチームとしてできなかった。相手も素晴らしいプレーをしてましたが、今回はホームですし、自分たちが勇気を持ってプレーすることが大事」
その前回対戦では、鎌田大地が14分に先制し、小川航基が81分に待望の追加点を挙げて、2-0で振り切った。敵地でのサウジアラビア戦では初勝利と歴史的な一戦にもなったが、三笘には苦しんで思い通りのプレーをさせてもらえなかった感覚が残るという。だから今度は、やり返す。
「もうみんな切り替えていると思いますし、ホームだからしっかり勝たないといけないのは分かっています」
20日のバーレーン戦では大きなピンチこそほとんどなかったものの、攻撃のリズムは分断された。相手がパスの起点に制限をかけ、ボールの出口をマンマーク気味にふさいできてボールがいつものように回らなかった。その解決方法をサウジアラビアを相手にはっきりと示しておきたい。
「守備のところで相手は前から来るところはあると思います。僕たちも(バーレーン戦では)前半はちょっと後ろ気味になったところがありましたし、自分たちがいかに優位に進めるかについてはもっとアグレッシブに行きたい」
前回のサウジアラビア戦からの進化を見せること、バーレーン戦で苦しんだ攻撃を改善すること、そして1年3カ月後に控えるワールドカップへ向けた最初の一歩で力強く勝利を手にすること。このゲームは「消化試合」などではなく、重要な意味はほかにもいくらでも出てくる。
「もうサウジアラビア戦をいかに生かすかというところなので、そこに集中したいと思ってます」
「チームとしていままでやってきたことを継続しつつ、その中でいかに変化だったり、競争のところを見せていかないといけないと思います。いままでは堅くプレーしているところはあったので、少しずつ選手のメンタルも変わってくると思います」
予選突破の安心感を忘れ、緊張から解き放たれてその能力を思う存分に開放する。サウジアラビア戦はそのことをプレーで表現する、本当に大切なゲームになる。