上写真=守田英正は大勝の中にも修正点を整理できている(写真◎Getty Images)
■2024年9月10日 北中米W杯・アジア最終予選2節(@バーレーン・ナショナル・スタジアム)
バーレーン 0-5 日本
得点:(日)上田綺世2、守田英正2、小川航基
「この2試合、非常にうまくいった」
「僕個人で取ったゴールではないので、本当に味方に感謝したいなと思ってます」
みんなで決めた、というところに、守田英正の2つのゴールに価値があるだろう。
2-0で迎えた61分、遠藤航からのパスを左寄りで受けると上田綺世へ縦パスを差し込み、そのまま足を止めずに左を回った。そこに上田から優しいリターンパスが送られてくる。体を開きながら右足インサイドでていねいにゴールに右に送り込んで、まず1点。
3分後には鎌田大地のきれいなスルーパスで三笘薫が左サイドを抜け出したときには、ゴール前に突っ込んでいた。三笘の折り返しをそのままプッシュして、この日2点目を決めてみせた。鮮やかな連続ゴールで4-0として、完全に相手の戦意を喪失させた。
「やっぱり点を取りに行かなくてはいけないし、ゴールから逆算して考えるんですけど、ボランチなので同じようにテンポのことを考えたり、この暑さでしんどかったけれど試合のペースのことも、いろんなこと考えながらプレーしていて、この2試合、非常にうまくいった試合だったと思います」
2試合連続の先発出場。遠藤とコンビを組んでチームを起動させながら全体を整えていく役割をハイレベルで披露している。頭脳的なプレーも相変わらず。
「前半45分、なかなかテンポが出ずに、ボールを持たされてる感覚があったり、イージーなミスからカウンターを食らったりと難しかった。でも、相手の体力だったり、じれた守備から逆算して立ち位置を取ることができたので、後半はよりダイナミックに攻撃できました」
圧勝の中にも修正点を見つけることができるのは、洞察力のなせるわざ。
「ハーフタイムにいい声がかかって後半で修正できることはできていました、でも、前半45分を使い切ってしまう部分とか、まだまだ甘いなと思います。いま3バックにして積み上げていますけど、前半のうちにピッチ内で解決できる部分は、まだ改善の余地があるかなと」
後半に大量点を奪ったのは難しい前半にもブレずに戦うことができたからだが、その成功体験ですら、物足りない。もっと早くに、瞬時に、即座に、ピッチの中で解決しなければならない、というさらなるスピード感を、改めて自らに求めてみせた。