日本の北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第2戦は9月10日、アウェーでのバーレーン戦だ。第1戦に出番のなかった鎌田大地はここでフル出場。ゴールに絡んで存在感を示した。難しいゲームでも、当たり前のことを当たり前に遂行したことに胸を張った。

上写真=鎌田大地は第2戦でフル出場。三笘薫へのスルーパスはきれいだった(写真◎Getty Images)

■2024年9月10日 北中米W杯・アジア最終予選2節(@バーレーン・ナショナル・スタジアム)
バーレーン 0-5 日本
得点:(日)上田綺世2、守田英正2、小川航基

「いい活躍をして代表に戻ってくる」

 満を持しての先発、そしてフル出場で、鎌田大地ここにあり、を見せつけた。

「(第1戦は)ホームですごくいい形で終われたことは大事だったんですけど、最終予選は常にアウェーの試合が難しくなる。多くの選手が前回の予選で経験したことで、そういう自分たちが生かせたというのが、すごい良かったんじゃないかなと思います」

 経験は尊い。

 鎌田は第1戦の中国戦は出番なし。このバーレーン戦では3-4-2-1システムの左のシャドーに入りつつ、バーレーンが前半は特にタイトに中央を締めてきたから、もう一人のシャドーの南野拓実や上田綺世と入れ替わりながらどこにでも顔を出し、穴を開けていった。

 すると、ほしかった先制点はこの人がきっかけだった。右に飛び出して遠藤航のパスを引き出して、センタリング。これが相手のハンドを誘ってPKを獲得し、37分に上田綺世が決めてまず1点。

 47分の2点目にも絡んだ。左の三笘薫をサポートして内側でもらうと右の伊東純也に展開。マイナスの折り返しを上田がたたき込んだ。64分の4点目は三笘へのきれいなスルーパスで左を割って、折り返しを守田英正が決めている。

 前半に1点、後半に4点で結果的に5得点の大勝となったのだが、鎌田が勝因に挙げたのが前半の戦い方だ。

「アウェーでこの暑さで、前半は相手もモチベーション高くやってくるのは分かっていました。僕たちはしっかり自分たちがやるべきことをやって、誰一人として軽い守備はなかったと思うし、そういう中で耐えて1点を取れたことで、後半は相手も間延びしたと思います。だから、前半は難しかったけれど、その前半の内容がすごい大事だったかなと思います」

 なかなか崩しきれないように見えた前半でも、鎌田もポジションにとらわれずにあちこちでボールに絡んで相手を疲弊させ、それが後半の大量点につながった。82分に守田が下がったところで、最も得意だというボランチに入って試合を締めた。

 これで7-0、5-0と連勝で最高のスタートを切った。まだ最終予選は始まったばかりだが、視界は良好だ。だが、目指す高みははるか先にある。

「この2試合を見てもらったら分かる通り、僕たちはいま本当にいい選手が揃ってると思うし、常にギラギラした選手がいっぱいいる中で、ポジション争いもかなり難しいものになっています。一人ひとりがいいモチベーションでやれているのがすごいいいことだと思うし、 代表だけではなくて、所属チームに帰ればまた難しいポジション争いがあるので、しっかり自チームでいい活躍をして代表に戻ってくることが大事だと思います」

 クリスタル・パレスに移籍して、初めてのプレミアリーグを戦う身だ。特別な存在になるために、世界最高峰のリーグでもまれてどんな進化を遂げるだろうか。


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