上写真＝上田綺世がエースの仕事！（写真◎Getty Images）
■2024年9月10日 北中米W杯・アジア最終予選2節（＠バーレーン・ナショナル・スタジアム）
バーレーン 0-5 日本
得点:（日）上田綺世2、守田英正2、小川航基
「環境も含めて難しいゲーム」
37分、エースストライカーに待望のゴールが生まれた。
PKスポットに立った背番号9の顔には、レーザーポインターの光が執拗に当てられた。それでもひるまない。決意の表情から右足で蹴り込むと、GKに触られる前にボールが力強くゴール左に飛び込んだ。喜びは小さめ。
2度目の歓喜は後半開始早々にやって来た。47分、左から攻めて一度は失いかけたものの三笘薫が奪い返してショートカウンター、鎌田大地から右の伊東純也に回し、マイナスのパスを上田が受けた。ボールを踏むような格好になったがすぐに持ち出してから、右足をコンパクトに振って、強烈なシュートが左ポストをたたいてゴールへ。
「前回の試合でシュートをなかなか打てなかったので、自分のチャンスメークのところを意識していましたし、チームとしても狙っていたことがいくつかできたんじゃないかなと思います」
右サイドのポケットを取ってからの連続ゴールに、チームの狙いが透けて見える。
続けて61分にはアシストだ。今度は左寄りで守田英正の縦パスを受けてポストになると、左を回った守田にリターンパス、守田はそのままゴール右へと丁寧に流し込んだ。
64分に守田がもう1点を加えたあとに、小川航基と交代。余裕を持って、ミッションを遂行した。その小川も最後に81分に決めて、終わってみれば5-0。
「今日の試合も結果的には大差での勝利になりましたけど、前半の入りもそうですし、この環境も含めて難しいゲームでした」
上田の言葉からは、大勝にも決して緩めない意志が垣間見える。第1戦の中国戦でも先発し、得点こそなかったものの南野拓実が決めたチームの4点目を力強いポストプレーでお膳立て。この日も細かく前線で動きながらシャドーの選手が潜り込むスペースも作って、頭脳的なプレーはさすがだった。
