上写真=7日、バーレーンでトレーニングに臨んだ中村敬斗(写真◎佐藤景)
出たときに頑張ればいい
日本は中国を7−0で下し、最高の形で最終予選をスタートさせた。同一戦で攻撃陣の躍動をベンチで見つめることになった中村は、「ちょっとコンディション的に今日上げておきたかったので、しっかりハードに練習できたてコンディション的には良くなっていく」と、中4日で迎えるアウェーのバーレーン戦に向けて、しっかり調整を進めている。
「(試合に)出ていないと何もできないし、出たら何か目に見える結果ってのは、あれだけ前線の選手が活躍したらこれから必要なってくるかなと。出たときに頑張ればいいんじゃないですか」
攻撃陣の躍動には少なからず刺激を受けたようだ。
チームは中国戦で3−4−2−1を採用。両ウイングバックを、左は三笘薫、右は堂安律が務める攻撃的な布陣で大勝を手にした。次戦、中村が出場するなら三笘が務めた左ウイングバックだろう。
どんなプレーをイメージしているか問われると、「もちろん連係もあるし、仕掛けて仕留めて打って、クロスというのも持っているんですけど、試合で状況によって使い分ければ。状況によって判断を変えられればいいかなと思います」と話した。
所属するスタッド・ランスでは中に入って組み立てに絡む場面も目立つが、代表での役割はまた異なる。
「ウイングバックをやるんだったら基本、中は取らないと思うんでクロスに入っていくときぐらいじゃないですかね。だからウイングバックのときは基本は外に張ってって感じ」
幅を取り、外からチャンスメークをしつつ、機を見てゴール前に入っていくことが代表で求められるプレーになる。ただ、昨年3月の代表デビューから6戦6発という離れ業をやってのけた中村の得点力を生かさない手はない。
前述の陣形をチームが採用する理由は、より攻撃に人数を割き、引いた相手を攻め崩すためだ。ウイングバックのクロスに逆サイドのウイングバックが飛び込むような形も目指すところ。同じスタッド・ランスに所属する伊東純也が右ウイングバックでプレーする場合、中村ならタイミングよくゴール前に飛び込んでネット揺らすことができるだろう。
前回の試合は左は1対1を仕掛けて崩す三笘、右はコンビネーションを使いつつ頻繁に中に入っていく堂安と、左右非対称の攻めが大いに相手を苦しめることになった。バーレーン戦では中村が、また別の形でその役割を担う。