北朝鮮が日本代表の受け入れを拒否したーー。26日に予定されていた北中米ワールドカップ・アジア２次予選の北朝鮮戦が平壌で開催されないことになった。北朝鮮側が開催困難をＡＦＣに申し入れ、次戦の開催地は白紙に。21日のホームゲーム終了時点で代替案も示されておらず、日本代表は22日も国内に留まることになった。
上写真＝北朝鮮側の一方的な申し入れにより、26日の試合の平壌開催は中止に…（写真◎JMPA兼村竜介）
2月のなでしこジャパンに続き、またも…
21日、国立競技場で行われた北朝鮮代表とのホームゲームを１−０で勝ち切った日本代表は、アジア２次予選で３連勝を飾った。この結果、グループＢの１位は勝ち点９の日本。以下順位表は、勝ち点４のシリア、勝ち点３の北朝鮮、勝ち点１のミャンマーと続く。つまり日本はグループの首位に立ち、26日に平壌で開催予定の北朝鮮とのアウェーゲームに勝てば、６月の２試合を残して３次予選（最終予選）進出が決まる状況になった。
しかし21日の試合終了後、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が取材に応じ、次戦の平壌開催が中止されたと説明。北朝鮮が防疫措置を開催が難しいとアジアサッカー連盟（ＡＦＣ）に申し入れたのだ。
田嶋会長によれば、JFAとしても同日に平壌開催中止を聞いたばかりで、代替案も示されてないとのことだった。この日の試合中にも北朝鮮のサッカー協会会長から日本開催を打診されたが、北朝鮮選手団の滞在許可が22日までとなっていることやスタジアムの確保などの理由から、日本開催は難しいとの認識を示した。
当初、日本代表は22日に中国へ移動し、試合前日の25日に平壌入りする予定だった。だが、「どこへ向かえばいいか分からない」（田嶋会長）状況となり、ひとまず日本に留まり、調整を続けることが決まった。
先月、なでしこジャパン（日本女子代表）がパリ五輪出場権をかけて北朝鮮女子代表と対戦した際には、平壌のアウェーゲームが３日前に急遽、サウジアラビア・ジッダ開催に変更されている。日本代表は、またも北朝鮮とＡＦＣに振り回される形となってしまった。
