上写真＝ブラジル戦へ向けて意気込みを語った南野拓実（写真◎スクリーンショット）
W杯を見据えた重要な試合
6月シリーズの初戦、パラグアイ戦に快勝した翌日、南野が取材に応じた。出番はなかったが、チームの戦いぶりについて聞かれると、「全ての選手が良いプレーをしたんじゃないかなと思います。実力のある選手たちばかりなので、誰がピッチに立っても、良いチームなんだということを証明したと思う。ここからW杯に向けてのサバイバル、高いレベルのサバイバルがまた始まると思っています」と気を引き締めた。
第2戦は6日のブラジル戦だ。FIFAランキング1位の強豪相手については「最終予選でやっていた相手とも違うと思いますし、本当にW杯を見据えた、一つの重要な試合になると思う」と話す一方で、「親善試合とはいえ、勝利にこだわってプレーするつもりですし、ホームでの試合になるので、良い試合になるように準備したい」と意気込んだ。
森保一監督はブラジル戦について、アジア最終予選終盤を戦ったチームをベースに戦いたいと話しており、主軸を担ってきた南野の出場は濃厚だ。2日に行なわれた韓国とブラジルの親善試合は5-1でブラジルが圧勝。アジアの強豪国の一つが、ホームで地力の違いを見せつけられることになった。
「（ブラジルは）誰が出てもレベルが高いチームなので、Ｗ杯に向けていい試合になるんじゃないかなと思います。でもいい経験で終わらせるつもりは全くない。攻撃の部分では強烈な個を持った選手たちがいて、なおかつディフェンスラインも、ファビーニョとかアリソンとか一緒にプレーしていますけど、トップクラスの選手たちがそろっている。その中で何ができるかだと思っているので、楽しみではあります」
所属するリバプールでともに戦う選手たちのレベルを知る南野の言葉だけに説得力がある。GKのアリソンについては「彼を練習から見ていて世界一のＧＫじゃないかなと思っています。すべてがハイレベルですし、足元もあるし、セービングもすごい。僕が見てきたＧＫの中で間違いなく一番レベルが高いＧＫ」と称えつつ、「（アリソンが）出たら負けたくないという気持ちはありますし、チャンスがあったら決めたい」とゴールへの意欲も口にした。
おそらくボールを持たれ、守備の時間が長くなると予想される中で、ポイントになるのは「いかに前向きの守備ができるか」になると南野は言う。「攻守の切り替えをというところが僕たちの一つのポイント。強度の高い守備から、いい形でボールを奪って相手のゴールに向かっていけるか。僕は前のポジションなので、できるだけ前で、相手の陣地で前向きでいい形のプレスでボールを奪えればチャンスになると思う」。高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを実践できれば勝機はある。
「僕たちとしては大一番のつもりで臨みますし、立ち上がり、最初の時間帯とか、そういう部分で良いプレス、良い攻撃でチャンスをつくって、なるべくこっちのペースで試合をできればチャンスはあるんじゃないかと思っています」
パラグアイ戦から中3日、国立競技場で開催されるブラジル戦。南野は勝つための準備を、着々と進めている。
