上写真=パラグアイ戦を翌日に控え、オンラインで取材に応じる上田綺世(写真◎スクリーンショット)
シュートは自分の武器
J1では現在、得点ランキングのトップに立つ。10ゴール。今季の上田はこれまで以上に得点への期待感と凄みをまとう。自身はJリーグで4年目を迎え、慣れと積み上げの両方があると語る。
6月シリーズではこれまで代表の1トップを務めてきた大迫勇也が不在であり、当然ながら『得点王』の上田への期待感が高まっている。
「自分の特長を出せたらいいと思ってますし、いろいろ挑戦できたらいいと思っています」
今シリーズは本大会のメンバー入りに向けたサバイバルと見る向きもあるが、本人に気負いはない。
「気にしていないというか、あくまで自分の良いパフォーマンスができないと、サバイバルだろうがなかろうが関係なく、評価されないと思う。自分の出せるものを出し切ればいいかなと思います」
自身の特長を出すために重要となるのが、代表の戦い方を体現し、役割を果たすこと。その上で自らの武器を発揮していくことだ。
「1トップなんで、なるべくセンターでプレーしたいと思っていますけど、4-2-3-1の場合は下の選手もいるので、その選手のスペースを作ったりとか、あとは僕も背後に抜けたり、そのバランスをうまく取れれば」
所属する鹿島では2トップで、その魅力を存分に発揮しているが、代表では1トップとしてまた別の役割を担う必要がある。時にポストワークを担って攻撃を機能させ、最終局面でパスの受け手になってフィニッシュに絡むことが求められる。「起点になることもそうだし、競り合い(という役割も)も一つある。また背後に抜けてスペースを作ることも大事になると思うので、その試合の状況に合わせてベストな判断ができたらと思います」。
森保一監督は6月シリーズで多くの選手に出場機会を与えたいと話し、2日のパラグアイ戦では最終予選で出場機会が限られていた選手の起用を示唆した。上田にもチャンスが訪れる可能性は高い。31日のクロスからのシュート練習でもキレのある動きを見せていた。
「動き出しのところもそうだし、やっぱりシュートを打っていくことだと思います。シュートが自分の武器でもあるので。打たないと点は入らないし、そこは積極的にやっていかないと。ただフォーメーションが普段のチームとは違うので、そこで求められることも意識しながら、そのバランスをうまくとっていけたらなと思っています」
シュートの多彩さは、今回招集されている選手の中でも随一だろう。上田は特長を出し切ることに集中し、カタールW杯へと続く4試合に臨む。