カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のオーストラリア戦で、3トップの中央で先発出場した日本代表FW浅野拓磨。出場が決まった試合後、前回は逃した本大会のメンバー入りへの熱い思いを口にした。

上写真=自身の得点こそなかったものの、試合後の浅野は笑顔でW杯出場決定を喜んだ(写真◎Getty Images)

■2022年3月24日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選・B組第9節(@オーストラリア・シドニー)
オーストラリア 0-2 日本
得点:(日)三笘薫2

「悔しい試合で終わった」

 勝てばW杯出場の大一番に臨んだ浅野は、立ち上がりから最終ラインの背後を狙う動きや、その手前でパスを受ける動きを繰り返してゴールに迫った。「相手が前がかりに来るのは予想済みで、その裏を突く。味方の選手がボールを持ったら、とにかくスペースに走り込むことは(森保一)監督からも言われていた」と明かし、「チームメイトとも話し合い、常に裏を突いて相手のラインを下げて、足元のスペースを空ける動きを意識しながらプレーした」と振り返る。

 2017年8月、前回の最終予選でW杯出場を決めたオーストラリア戦で先制点を決め、昨年10月には今回の最終予選のオーストラリア戦で、試合終了間際に自らのシュートが勝利へのオウンゴールを生んだ『オーストラリアキラー』の働きが期待された。「試合前から自分が決めると思い込んで、周りがどう期待しているかは関係なく、自分自身に一番期待して試合に臨んだ」というが、何度かあったチャンスを決めることができず、64分にFW上田綺世と途中交代。「目標であるゴールを取ることができず、仕事ができたという試合じゃなかった。悔しい試合で終わった」と厳しい表情を見せた。

 一方で「そんなことよりも、まずはチームとしてワールドカップ出場が決まったことが、何よりの喜び」との思いもあるという。序盤の出遅れから巻き返して出場権を獲得し、「やっとスタート地点に立てたという思いが強い。ここから、また次の目標に向けて、次の自分のゴールに向けてスタートできることに、まずはホッとしています」と胸の内を明かした。

 前回はロシアW杯出場を決めるゴールを決めながらも、本大会のメンバーからは外れた。「実際に、自分自身に起こった。前回の経験を経ているなら、(W杯本大会までの)残りの半年で何が起こるか分からないのは、僕自身が一番強く感じている」と悔しい思い出を語った浅野は、4年越しのW杯に向けて「良くも悪くも自分に言えること。この半年で自分にできるだけの成長をして、ワールドカップに行くという目標に向けて、明日からしっかり頑張っていきたい」と続け、今後の激しいポジション争い、メンバー争いを見据えていた。


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