上写真＝25分のCKで権田（左端）は相手選手と接触し、触ることができなかったボールが山根視来（右から2人目）に当たってゴールに入ったが、ファウルがあったとして得点は認められず。このシーンについてもハーフタイムに話し合ったという（写真◎Getty Images）
■2022年3月24日 FIFAワールドカップ・アジア最終予選・B組第9節（@オーストラリア・シドニー）
オーストラリア 0-2 日本
得点:（日）三笘薫2
「勝ち点3を取るために」
最初の3試合が1分け2敗という苦しいスタートから、第4節以降は6連勝、第5節からは5試合連続完封勝利でW杯出場を果たした。「うれしいのが半分と、本当にホッとしました」と語った権田は、「僕の仕事は守ること。今日は2点取ってくれましたけど、（失点を）ゼロにしないとワールドカップの夢が途絶えてしまう状況がずっと続いていたので、本当にホッとしました」と言葉をつないだ。
「とにかく勝ち点3を取るために、みんなで準備をして試合に入った」と振り返る。この日のセンターバックはDF吉田麻也とDF板倉滉のコンビで、「リスク管理のところ、チームとして攻撃に出ようとしているときに、バランスが崩れてしまうことが、たまにある。麻也や滉に伝えて、こういう状況だから、ここを気をつけようといった話は、常にするようにしている」というコーチングで、最終ライン全体でゴールを守った。
今回招集されているGKは川島永嗣、シュミット・ダニエル、谷晃生と合わせて4人。「それ以外にもこの代表に呼ばれた、たくさんのキーパー、Jリーグでプレーしているキーパー、みんなライバルと思ってやっている」とコメントした守護神は、「練習では常に『いまのプレーはどう思ったか』とかアドバイスを求めながら、自分が成長するために、みんなとコミュニケーションを取りながらやっている」と普段の様子を説明した。
この日のハーフタイムにもコミュニケーションを取ったという。25分、CKのピンチでファーサイドへのボールを権田が処理しようとしたが、飛び込んできた相手のDFセインズベリーと接触し、触ることができず。流れたボールがDF山根視来に当たってゴールに入り、オウンゴールで先制されたかと思われた。
だが、ファウルがあったとして得点は認められず。このシーンについて権田は「ハーフタイムに永嗣さんと『どうすればよかったですかね』とコミュニケーションを取った」と明かし、「試合は僕が出ることが多いですが、みんなで勝ち取った出場権だと思っている」とお互いに切磋琢磨するGKグループに感謝した。
試合は0-0で終了間際を迎え、日本は引き分けでもW杯出場に近づけるだけに「もしかしたら（ボールを）キープしてもいい時間だったかもしれない」と権田も考えたが、実際には三笘薫が2得点を挙げて勝負を決めた。「相手がスキを見せたところで、アグレッシブに攻めたことが最後の得点につながった。後ろはリスクがあるシーンもありましたが、アグレッシブにやり切ってよかったと思う」と評し、「この姿勢は、このチームの良さだと思う。（3月29日の）ベトナム戦も継続してやっていきたい」と次の試合を見据えていた。
