上写真=ベトナム入りしてオンラインで報道陣の質問に答えた権田(写真◎スクリーンショット)
ベトナムは「守り切ろうというチームじゃない」
日本代表は11月11日にベトナム、16日にオマーンと、いずれもアウェーで対戦する。4試合を終えて4位の日本としては、同勝ち点ながら総得点の差で3位につけるオマーンが気になるが、まずは最終予選4連敗でグループ最下位のベトナムに、しっかり勝たなければいけない。
ベトナムとは2019年アジアカップの準々決勝で対戦し、MF堂安律が後半に決勝点を奪って1-0で勝利している。この試合にフル出場した権田は「それまでのイメージと、実際に試合をやった感覚が、あの大会で一番違ったチーム」とコメント。「それまでのベトナムの感じを見ていたら、そこまで難しい試合にはならないかな、というイメージが、見ている皆さんを含めてあったと思う」と続け、予想以上の実力だったと振り返った。
その上で相手のスタイルについて「90分間、守り切ろうというチームじゃないのは何となくイメージできている」と言及。「3バックで、最初は5バック気味かもしれませんが、そこから前に出てくる推進力や、そういうときのエネルギッシュなところは最終予選を見ていても感じる」と警戒した。
9月はオマーン、10月はサウジアラビアと、最終予選では2回続けて初戦で敗れたことが響き、苦しい状況となっている。今回も週末のリーグ戦を終えてからのアウェーゲームで、さらにメンバーは段階的に各地からベトナム入りするため、全員がそろっての練習や意見交換の時間はわずかだ。
ただ権田は「日程的に何かを変えることはできない。(取材時点で現地入りしている選手が少ないのは)どうしようもない」とした上で、「昨日から(ベトナムに)来ている選手は5人ですが、5人でも『初戦は大事だよ』と話している」と明かした。「これから来るメンバーも全員、(所属クラブの)試合は終わっているので、いかにベトナム戦でパフォーマンスを出すか、みんな全力で考えているところだと思う」と期待を寄せ、「何か特別なことをするより、準備の質。まずは個々のコンディショニングで、最高の準備をして臨むことが大事だと思っている」と自身の考えを述べた。
欧州でプレーする代表メンバーの情報について「各選手がヨーロッパでどんなプレーをしているのか見るため、ドイツのリーグを見るためにスカパーさんにも入った」といい、それらを代表活動に生かしているという。今回は旗手怜央、三笘薫が初選出で、A代表初選出でなくとも、現在のメンバーに加わるのは初めての選手が多いため、「気持ち良くプレーできるような状況を作る。特に守備で、リスタートがストレスにならないように、しっかり確認してあげたい」と周囲を気遣う姿勢を示した。