上写真=酒井宏樹は今回は日本代表とU-24日本代表で活動。「プレーで返していきたい」と意気込む(写真◎サッカーマガジン)
「選んでもらえたことを光栄に思います」
酒井宏樹自身も、東京オリンピックに臨むU-24日本代表の一員に、オーバーエイジとして加わることになるとは思っていなかったようで、「びっくりしました」と驚きを明かした。
「最近まで実感はなかったですし、自分が呼ばれるとは想像していなかったんです。選んでもらえたことを光栄に思いますし、期待に応えられるように大きな責任を持って覚悟して臨んでいきたい」
フランスの名門、マルセイユで堂々と戦った5シーズンを経て、退団を決意した。日本復帰が取り沙汰される中、そこに言及はしなかったが、新しい挑戦に身を引き締める。
「本当に素晴らしい5年間でしたし、マルセイユは大事な場所です。すべてを含めて今回がベストなタイミングだと思って自分で決断しました。だからまったく悔いはないし、すべてを捧げてきました。この移籍が自分にとって正しいものであることは、自分自身でしか証明できないので、これまで以上に結果を残し続けていきたいと思います」
新天地を求めつつ東京オリンピックに臨む、という充実した時間を迎えることになりそうだ。
日本が1996年のアトランタ大会でオリンピックに「復帰」してからで言えば、2012年のロンドン大会でベスト4に入ったのが最高成績。その一員だった酒井が東京オリンピックのチームに経験を還元したい…ところだが、酒井本人にとってはむしろリベンジの意味合いもありそうだ。
「初戦のスペイン戦でケガをしてからろくに動けなかったので、チームに迷惑をかけた思い出しか残っていません。結果は4位だったけれど、悔しい思いしかないので、今回は素晴らしい大会にしたいと思います」
巻き返しの舞台を神様が用意してくれたのかもしれない。
そのオリンピックでは、フランスが同じグループに入っている。
「五輪に関しては同じグループにフランスがいるのはめぐり合わせで、もってるなと思います。しっかり大会を楽しめるように全力で準備して集中していきたいと思います」
「実際にベストメンバーで来たらすごく強いチームだと思いますし、あのフランスのリーグで当然のように出ている選手が多くて、それが代表チームになったらどうなるかすごく楽しみです」
強い相手であればあるほど燃えてくる。そんな酒井のハイパフォーマンスが見たい。