上写真=笑顔笑顔の初キャップ。稲垣祥が2ゴールで自らのデビューを祝った(写真◎小山真司)
■2021年3月30日 ワールドカップ2次予選兼アジアカップ予選(@フクアリ/無観客)
モンゴル 0-14 日本
得点者:(日)南野拓実、大迫勇也3、鎌田大地、守田英正、オウンゴール、稲垣祥2、伊東純也2、古橋亨梧2、浅野拓磨
「もっともっとJリーグの人気を上げていきたいです」
29歳での代表デビューで、2ゴール! 稲垣祥が派手に決めてくれた。
「素直にうれしいですね。みんなが決めてくださいというようなパスを出してくれました。チームメートに感謝したいですね」
トップ下の鎌田大地に代わってピッチに入ったのが63分。定位置のボランチのポジションに入ってボールを左右に動かす起点としてプレーした。すると68分、右からの松原健のクロスを収めた大迫勇也が優しく落としてくれて、稲垣は体をうまく開いて右足のインサイドキックでゴール右にパスを送るように流し込んだ。これがチーム7点目。90+3分には伊東純也が自らのシュートのこぼれ球を戻してくれて、今度は左足を振り抜いてゴール右上隅に突き刺した。これで計14点となり、歴史的なゴールラッシュを締めくくった。
「まずシュート練習していて、そういうもの(ミドルシュート)を持っているのはみんなに見せられたと思います。シュートを持っているとなると、みんながああやって落としてくれるので、本当に自分がやりやすいように周りがサポートしてくれたと思います」
理解し合う、というのが今回の3月シリーズの大きなテーマでもあった。多くの初代表を含むメンバーの中で、既存の選手との融合は森保一監督もポイントに挙げていた。
「限られた中でしたけど、やれることはコミュニケーションを最大限、取ったと思いますし、試合に入った感覚で合わせればいいかなと思ったので、その辺りも良かったです」
モンゴルとの実力差は大きかっただけに、限られた試合前の準備だけではなく、試合の中ですり合わせる余裕があった。デビュー戦としては大きなメリットになった。
「最初は僕を含めて初招集の選手が多かったので、遠慮の部分や少し硬さはあったと思うんです。でも、日が経つにつれて、練習も一緒にやりながら、いろんな会話もできたと思いますし、少しずつみんなも自然体になってきました。練習から自分の良さをみんなそれぞれが発揮できるようになってきたので、国内組と海外組問わず、誰が出てもいいパフォーマンスができるという準備は全員でできていたと思います。その意識は高いチームでした」
新たな刺激と、デビュー戦2ゴールという大きな手土産を名古屋グランパスに、Jリーグの舞台に持ち帰る。
「もっともっとJリーグの人気を上げていきたいです。自分を含めてJリーグに所属する全選手が責任を持って100パーセントのプレーを毎試合していくことが人気につながっていくと思うので、今回、代表に来たことでより意識してやっていきたいと思います」