なでしこジャパン(日本女子代表)は13日、金沢ゴーゴーカレースタジアムでガーナ女子代表と親善試合を行った。パリ五輪前、国内最後の試合となったが、なでしこJはシステムを変更した後半に4ゴールを集めて快勝。12日後に迫った本大会に向けて弾みのつく勝利となった。

上写真=ゴールにアシストにと勝利に貢献した藤野あおば(写真◎Getty Images)

■2024年7月13日 国際親善試合(観衆9,648人@金沢)
日本女子 4−0 ガーナ女子
得点:(日)田中美南、浜野まいか、藤野あおば、植木理子

藤野のキックが冴えわたる!

 12分に長野のカットから田中が狙ったミドルシュートはクロスバーを叩き、18分に北川の左クロスに反応した藤野がボックス内で狙ったが、シュートの瞬間に相手に前に入られ、うまくボールをとらえられなかった。

 前半から日本は積極性を示す。さらに23分には、ガーナのCBボアチェが退場。日本は早々に一人多い状況となり、ますます優位に試合を進めるものと思われた。しかし、球際で粘り強さを見せる相手に手こずり、なかなかネットを揺らすことができなかった。

 前半のアディショナルタイムには右CKからボックス内で田中、高橋がゴールを狙うも決めきれず。0−0で後半に折り返した。

 51分、ようやく日本がスコアを動かす。敵陣左で相手を追い込み、田中がパスカットに成功すると、浜野とのパス交換で裏に抜け出し、シュート。オフサイドと判定されたが、VARチェックでゴールが認められ、日本が先制ゴールを奪った。

 さらに65分には、セットプレーでゴールを生んだ。右CKの場面で藤野が入れたボールを田中がニアで触り、ファーに飛び込んだ浜野が右足でハーフボレー。簡単なボールではなかったが相手よりも早く反応して追加点をスコアした。後半から登場した浜野は先制点をアシストし、2点目は自ら決めてみせた。

 後半開始から3バックに変更し(4−3−3→3−4−2−1)、流れをつかんだ日本はゴールを重ねて完全に試合を支配し始めた。ダメ押しゴールもすぐに決めてみせる。67分、セットプレーで再三、素晴らしいキックを見せていた藤野が直接FKを沈め、3点目をスコアした。

 4点目は田中に代わって74分に登場した植木が決めた。敵陣で得たFKの場面で藤野が送った柔らかいボールに植木が飛び込み、得意のヘッド。ガーナを突き放した。

 試合は4−0で日本が快勝。前半はチグハグな戦いぶりを見せることになったが、後半はシステムも含めてきっちり修正し、パリ五輪へ向けてはずみのつけることになった。

「前半、相手に退場者が出て難しい試合になりましたが、後半は、セットプレーからゴールを奪えてしっかりできたのは収穫でした。まだまだチームは成長が必要ですけども頂点を目指して頑張ってきたい」(池田太監督)

 大会初戦、世界王者・スペインとの試合は現地25日。あと12日後に2012年のロンドン大会以来となるメダル獲得を目指す戦いが始まる。

▼出場メンバー
・なでしこJ◎GK山下杏也加(66分:平尾知佳)、DF清水梨紗(66分:清家貴子)、高橋はな、南萌華、北川ひかる、MF熊谷紗希(74分:古賀塔子)、長野風花、長谷川唯、FW藤野あおば(82分:林穂之香)、田中美南(74分:植木理子)、宮澤ひなた(46分:浜野まいか)


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