なでしこジャパンが4月4日から福島県のJヴィレッジで国内キャンプをスタートさせた。初日は集合と軽いトレーニングだったが、池田太監督は国内から多くの選手を集めて底上げを図る。最大のテーマは、これまで積み上げてきたものを整理すること。練習試合も2試合、予定されている。

上写真=池田太監督は「チーム力のベースアップ」を図る7日間にする(写真◎スクリーンショット)

「積み上げてきたものを整理する」

 ワールドカップ出場権を獲得した1月から2月の女子アジアカップのあと、初めてなでしこジャパンが動き始めた。4月4日から10日まで、7日間の国内キャンプでじっくりと鍛えていく。

 今回のテーマとして、池田太監督はここまでの積み上げの整理を主眼に置くという。

「このグループにいままで関わっていない選手もいますので、自分たちがボールを、ゴールを、勝利を『奪う』というこれまでのテーマについて確認をしたり、ピッチ上でどんなことを目指していくのか、積み上げてきたものをもう一度整理するところからスタートしたいと思います」

 女子アジアカップでは女子ワールドカップ出場権を獲得したものの、準決勝で中国に2-2からPK戦で敗れることになった。3連覇を逃した反省を次につなげていかなければならない。

「守備のところでは奪い切ること、あとは強度や連動の部分もそうです。今回はトレーニングマッチを組んでいて、選手を交代しながらになると思いますが、時間帯によってどうゲームをコントロールしていくのか、ミーティングを含めて共有していきたい」

 女子アジアカップでもリードしたあとの試合の運び方に課題を見せていて、中国戦でも2度のリードを追いつかれている。そのためにもまず、7日間の中でもう一度コンセプトを浸透させることから始める。

「女子アジアカップを戦った選手もWEリーグで自チームでの活動がありましたので、思い出すことを含めて確認が必要です。どちらかというと、新たな取り組みを多く、というよりは、これまでの取り組みを細部に渡って突き詰めたり、新しい選手には伝えていくことが多くなると、現時点では考えています」

 コンディション不良や負傷によって、招集選手の入れ替えも相次いだが、「ネガティブにはとらえていない」と変化に即座に対応する心構えでチーム力アップに邁進していく。6月にはアウェーでフィンランドとのテストマッチも決まった。夏にはE-1、アジア大会も控えている。そして「本番」は来年7月に始まる女子ワールドカップ。

「チーム力のベースアップ、なでしこ全体の力の輪を広げていきたいと思います。直近の試合への準備もありますが、来年の女子ワールドカップに向けて積み上げていきます」

【なでしこジャパン候補合宿招集メンバー】
※印は初選出

▼GK
池田咲紀子(浦和)
山下杏也加(I神戸)
平尾知佳(新潟L)
松本真未子(マイ仙台)→不参加

▼DF
佐々木繭(浦和)
三宅史織(I神戸)→不参加
乗松瑠華(大宮)
清水梨紗(東京NB)
清家貴子(浦和)
宮川麻都(東京NB)→不参加
南 萌華(浦和)
※高平美憂(マイ仙台)→不参加
松原有沙(N相模原)→追加招集
北川ひかる(新潟L)→追加招集

▼MF
猶本 光(浦和)
成宮 唯(I神戸)
隅田 凜(マイ仙台)
三浦成美(東京NB)
※祐村ひかる(EL埼玉)
塩越柚歩(浦和)
長野風花(マイ仙台)→不参加
脇阪麗奈(N相模原)
宮澤ひなた(マイ仙台)→不参加
阪口萌乃(神戸)→追加招集

▼FW
高瀬愛実(I神戸)→不参加
田中美南(I神戸)
※井上 綾香(大宮)
※白木 星(マイ仙台)
植木理子(東京NB)
※千葉玲海菜(千葉)→追加招集

▼スタッフ
監督:池田 太
コーチ:宮本ともみ
GKコーチ:西入俊浩
フィジカルコーチ:大塚慶輔
テクニカルコーチ:寺口謙介

【なでしこジャパン今後の予定】
4月4日〜10日 国内キャンプ
6月20日〜28日 FIFAインターナショナルウィンドウ
 ※27日 国際親善試合 対フィンランド(フィンランド/トゥルク)
7月13日〜17日 トレーニングキャンプ
7月19日〜27日 EAFF E-1サッカー選手権2022決勝大会(中国)
9月7日〜25日 アジア大会(中国・杭州)
10月6日 国際親善試合(ノエビアスタジアム神戸)
10月9日 国際親善試合(長野Uスタジアム)
11月7日〜15日 FIFAインターナショナルウィンドウ

2023年7月20日〜8月20日 FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023


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