なでしこジャパン(日本女子代表)MF長谷川唯が、1月14日のオンライン取材で報道陣の質問に答えた。20日に開幕するAFC女子アジアカップに向けた準備状況や、本番への意気込みなどを語っている。

上写真=国内合宿で精力的なプレーを見せている長谷川唯(写真◎山口高明)

「毎試合、成長していけたら」

 インドで開催される女子アジア杯に向けて、なでしこジャパンは11日から国内合宿を行なっている。「特にケガもなく、良いコンディションでできている」と自身の準備状況を明かした長谷川は、池田太監督就任後初の活動となった昨年11月のオランダ遠征を踏まえ、「選手の特徴やチームのやりたいことなど、共有できている部分もありながら、確認作業もしている。(大会に向けて)積み上げていっている状態です」と続けた。

 そのオランダ遠征は、初戦はアイスランドに0-2で敗れ、第2戦はオランダと0-0で引き分けた。課題と収穫を得た2試合を経て、チーム全体で「ゴール前でもっと足を振っていく(積極的にシュートを打つ)ことや、崩していくことを意識してやっている」という。14日と15日は男子大学生との合同練習の予定だったが、コロナ禍の影響で中止に。それでも「チーム内でしっかり練習ができているので、マイナスはそこまで感じていないのが正直なところ」と力強く語り、「始まったばかりのチームなので、本大会で試合をこなしながら成長していく、勝ちながら成長していくのはある意味、楽しみな部分でもある。毎試合、成長していけたらいいな、という気持ちが大きい」と本番に視線を向けた。

 なでしこは大会3連覇を目指すとともに、2023年にオーストラリアとニュージーランドで共催される女子W杯の出場権獲得も目指す。世界を見据えるチームにとっては『通過点』とも考えられるが、長谷川は4年前の記憶から、違う考えを持っていると語る。

 2018年の前回大会決勝で、日本はオーストラリアと対戦。グループステージで対戦したときは1-1で引き分けていた相手との再戦で、日本は多くのピンチを迎える苦戦を強いられたが、終盤に決勝点をもぎ取って1-0で勝ち、連覇を果たしている。「攻められ続けて、ようやく1点を取れて勝った形だった。アジアでもしっかり1位を取れたという感覚が、内容も含めると、まだなかった」と語った長谷川は、今大会に向けて「世界大会を目指す中でのアジアの大会ですが、アジアの大会だけにフォーカスして、オーストラリアだけでなく、他のチームに対しても、良い内容のサッカーで勝てるようにしたい」と意気込んだ。

 また、ヨルダンで開催された前回大会は「食事ですごく苦労した」と振り返るが、今回は専属シェフが帯同する。今大会のインドも飲料水やホテルなど環境面で心配な面があるそうだが、「シェフの方がついてくれて、(食事の面で)心配がないのは選手にとって心強い。サッカーに専念できるところを生かして、内容と結果を求めてやらなければいけない」と決意を新たにしていた。


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