11月1日、東京・国立競技場で行われるのが『JリーグYBCルヴァンカップ決勝』だ。サンフレッチェ広島と柏レイソルが激突する一戦を前に、広島の日本代表GK大迫敬介は自身2度目の戴冠へどっしりと構えている。

上写真=リラックスした表情で前日練習に臨む。大迫敬介がゴールを守る(写真◎J.LEAGUE)

仲間への責任

「すごくいい緊張感でいい練習ができたので、いい心境です」

 晴れ晴れと語るのは、GK大迫敬介だ。いまや日本代表の常連として君臨する男は、2度目のルヴァンカップ優勝を信じている。

 相手は柏レイソル。攻撃的なスタイルで今季のJ1を席巻している魅力的なチームを相手に、最後尾からチームを支える守護神は、勝利への確かな道筋が見えている。

「引かないことだと思います」

 それがポイントだ。柏の変幻自在の攻撃に惑わされて低く構えてしまうことだけは避けなければならない。

 柏とは今季のリーグ戦では、ホームで1-1、アウェーで0-0と2度ともドロー。決着をつける舞台になる。

「相手はつないでくるのがうまいですけど、自分たちはそれ以上の強度の高い守備をして、高い位置で奪ってショートカウンターというのは自分たちの武器でもあります。かいくぐられても最後に自分がしっかりと止める、堅い守備でいければ」

 日本代表の活動もあって、大迫は決勝のピッチに立てば、この大会では今季初出場となる。ここまでは、チョン・ミンギがゴールを守ってきた。

「代表に行っている間にミンギが結果を出して、また自分が戻ると自分がリーグ戦に出る、という流れと同じになるかもしれませんが、常に準備をしてくれている仲間が結果を出している中で自分が抜擢されるのは、すごく責任を感じます。自分らしい思い切ったプレーをするのは、そういった選手に対しての意を示せると思います」

 仲間に対する大きな責任が、大迫を突き動かす。

「チームとしてここまで連戦の中で勝ち上がってくることができたのは、自信のある証拠だと思います。もう一つ勝ってタイトルを取って、自分たちの強みを証明したい」

 2022年のこの大会では、決勝でセレッソ大阪を2-1で破って初優勝を果たしている。そのときもゴールを守ったのは大迫だった。当時の背番号は38。そこから飛躍を遂げて、いまや背中に刻まれるのは「1」。いまや、日本を代表する名GKである。

「3年前より緊張感はいい意味でないと思います。僕自身も成長できている自信もありますから、それを証明する試合にしたい」


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