上写真=プロ2年目は鳥取でプレーしている清水。最下位と苦しんでいるチーム状況を好転させるプレーを目指す(写真◎石倉利英)
「負けを引き分けに、引き分けを勝ちに」
明治安田J3リーグで開幕からメンバー外が続いていた清水は、3月20日のJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦・京都サンガF.C.戦に先発し、チームは0-2で敗れたもののフル出場。加入後公式戦初出場でのプレーが評価され、23日のJ3第6節・FC岐阜戦でも先発出場した。
ここで69分にJリーグ初得点となる2点目を決めるなど、71分までプレーして3-0の勝利に貢献し、続く第7節でも先発出場した。しかし0-2で迎えたハーフタイムに交代で退き、チームも0-3で敗戦。第8節は控えスタートで81分から途中出場したが、先制するも追いつかれて1-1で引き分けた鳥取は、同節終了時点で最下位に甘んじている。
「チームは良い方向には進んでいますが、結果は全く良くない」という現状で、「自分の力、初スタメンのときのようなプレーや、それ以上の力を出しながら継続してやっていけば、チームの勝利に貢献できると思っている」と語る。チームも自分自身の出場機会も波がある状態から、「負けを引き分けに、引き分けを勝ちにして、勝ち点を少しずつ積み上げるしかない」と意気込む。
チームのために生かすべき自分の武器として、キックの精度やミドルシュートとともに意識しているのは運動量だ。前述の岐阜戦でのJリーグ初得点は、カウンターの局面で自陣からエリア内までスプリントしたことから生まれている。最後はFW吉田息吹のシュートをGKがはじいたボールが目の前に来て、報われた形となった。
「運動量には自信がある。スプリントで相手のゴール前に入っていくことができた」と振り返る持ち味を、チームの浮上につなげるつもりだ。「ゴール前に入っていけば、得点の確率が高くなる。入っていけば何かが起こると、去年も大宮でかなり言われていて、それは鳥取でも同じ」と考えている。
柏レイソルのアカデミーから東洋大を経て昨季加入した大宮は、J2復帰1年目の今季、第8節終了時点で2位の好位置につけている。試合の映像はチェックしており、「あまりメンバーが変わっていない。去年一緒にやっていた人たちがJ2でも上位にいて、あれだけやれている」ことに刺激を受けながらも、「いまは鳥取で結果を出して、自分が活躍してチームが勝てるようにしたい」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英