7月6日の明治安田J3リーグ第20節で、ガイナーレ鳥取とギラヴァンツ北九州が対戦した。前半は鳥取が優勢に進めて先制点も奪ったが、北九州が後半に反撃。一度はPKを止められるも、二度目を決めて同点とすると、終盤に鮮やかなカウンターから逆転ゴールを奪い、前節に続く2試合連続の逆転勝利で約2年ぶりの連勝を飾った。

上写真=蒸し暑い中での一戦。鳥取が先制したものの、後半に2得点を奪った北九州が逆転勝ち(写真◎石倉利英)

■2024年7月6日 J3リーグ第20節(@Axis:観衆2,177人)
鳥取 1-2 北九州
 得点:(鳥)田中翔
    (北)永井龍、山脇樺織

「逆転で勝てることが自信になっている」

 熱中症警戒アラートが発令される暑さとなった鳥取県は、19時3分キックオフの試合も公式記録で気温28・5度、湿度81パーセント。高温多湿の厳しいコンディションとなり、前後半とも飲水タイムが設けられた。

 立ち上がりは鳥取が優勢に進め、10分にはセンタリングのこぼれ球をMF普光院が左足ボレーで狙ったが、左に外れて決まらず。北九州はゴール前でセットプレーのチャンスを得て得点を狙うものの、やはり決めることができない。
 
 鳥取は36分、FKのチャンスでDF大城がヘディングシュート。左に外れ、ゴールラインを割るかと思われたボールを普光院がスライディングしながら折り返すと、MF小澤がつなぎ、最後はFW田中翔が左足で蹴り込んで均衡を破った。
 
 先制された北九州は後半に入って48分、エリア内のこぼれ球を鳥取の大城がクリアしようとしたところで、FW永井が背後から右足を伸ばしてボールに触り、大城に蹴られる形となってPKを獲得。MF矢田がキッカーを務めたが、鳥取GK高麗にキャッチされてしまう。
 
 だが北九州は58分、エリア内のこぼれ球に反応した永井が再びファウルを受け、PKを獲得。今度は永井が自らキッカーを務め、左下スミに決めて同点とした。
 
 鳥取は65分、左からのFKを大城がヘッドで合わせるも、北九州GK田中がキャッチ。73分には左からのセンタリングをFW髙尾が左足ボレーで合わせたが、右下スミへのシュートは再びGK田中がセーブした。
 
 ピンチをしのいだ北九州は79分、敵陣でボールを奪ってカウンター。FW高が右サイドを突破してグラウンダーのクロスを送ると、逆サイドから長い距離を走ってきたDF山脇樺織が左足で蹴り込み、Jリーグ初ゴールで逆転に成功する。
 
 89分にも高のシュートが左ポストに当たる決定機があった北九州に対し、鳥取も試合終了間際、何度もセットプレーのチャンスを得て同点を狙う。それでも北九州は体を張った守りで耐え、1点差で逃げ切った。
 
 北九州は前節に続く2-1の逆転勝利。2022年10月以来、約2年ぶりとなりリーグ戦の連勝を飾った。増本浩平監督は「最近は先制点を取られることが多かったので、今日も取られないように、と話していた。そこは、これからの改善点として、もう一度やっていかなければいけない」と指摘しつつ、「逆転で勝てることが自信になっていると思うので、うまく今後につなげていければ」と勝利の価値を語った。

取材・写真◎石倉利英

▼出場メンバー
・鳥取:GK高麗稜太、DF田中恵太(76分:伊川拓)、金浦真樹、大城蛍、温井駿斗、MF普光院誠、世瀬啓人(66分:常安澪)、曽我大地(76分:長谷川アーリアジャスール)、東條敦輝(66分:三木直土)、FW田中翔太(56分:髙尾流星)、小澤秀充

・北九州:GK田中悠也、DF坂本翔、杉山耕二、工藤孝太、乾貴哉(75分:山脇樺織)、MF藤原健介(86分:平原隆暉)、井澤春輝、高昇辰、矢田旭(62分:岡野凜平)、牛之濵拓(86分:平山駿)、FW永井龍(75分:高吉正真)


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