上写真＝スコアレスで迎えた72分、鳥取は田中が右足で蹴り込んで先制点を奪う（写真◎石倉利英）
■2024年3月10日 J3リーグ第3節（@Axis:観衆3,023人）
鳥取 1-1 宮崎
得点：（鳥）田中翔太
（宮）吉澤柊
「チームを勝たせられるようなフォワードに」
0-0で迎えた63分から途中出場したルーキーにチャンスが訪れたのは72分。MF小澤秀充が左からセンタリングを送ると、落下点には「クロスからの得点は得意としているプレーで、常に準備している」と振り返る田中がいた。
FW三木直土も飛び込んできたため、最初のプレーでは合わせられなかったが、「後ろにボールが転がったので、そこに一番早く反応して流し込んだ」右足シュートでネットを揺らす。プロ初ゴール、開幕からアウェー2連敗で無得点に終わっていた鳥取にとっても、今季チーム初となるゴールで均衡を破った。
だが鳥取は77分に失点。田中は試合終了間際の90分、右サイドから抜け出してフリーでシュートを放つ決定機を迎えたが、右足シュートはニアサイドに外れた。そのまま1-1の引き分けに終わったこともあり、試合後は「ゴールを決めることができたのはうれしいですが、ほかに2本くらいチャンスがあったので、そこを決め切れないと本当のストライカーにはなれないと思う。改善していきたい」と悔しそうに語った。
青森山田高（青森）、新潟医療福祉大を経て今季加入し、開幕から3試合連続となる控えからの途中出場。林健太郎監督からの指示は「特になかった」と明かしたものの、「フォワードとしてやるべきことは理解していた」という。ただ、やはりプロ初ゴールの喜びは半分といった様子で、「ゴールを決めることができましたが、そのほかのプレーでは改善しなければいけない部分がたくさんあった」と自らに矢印を向けた。
鳥取は連敗を止めたものの、依然として未勝利。「3試合が終わって勝利がないので、勝たなければ（ゴールを決めても）意味がないと思っている」と語ったストライカーは、「チームを勝たせられるようなフォワードにならなければいけない。また来週の試合に向けて良い準備をしたい」と、さらなる活躍を誓っていた。
取材・写真◎石倉利英
