ガイナーレ鳥取GK櫻庭立樹が、2月25日の明治安田J3リーグ第1節・FC今治戦でJリーグデビューを飾った。加入1年目で定位置をつかみ、多くのピンチを好セーブで防いだものの、前半の1失点で0-1の完封負け。プロとしての第一歩を刻んだ感慨を胸に、勝利に貢献できる守護神への成長を誓っている。
上写真=Jリーグデビューを飾った櫻庭。敗れたものの、多くのピンチを防いで最少失点に抑えた(写真◎石倉利英)
■2024年2月25日 J3リーグ第1節(@里山S:観衆4,005人)
今治 1-0 鳥取
得点:(今)マルクス・ヴィニシウス
「ここでできなければダメ」
北海道コンサドーレ札幌U-18から筑波大に進み、卒業後の2022年に当時JFLのFC大阪に加入した櫻庭は、チームがJ3に昇格した昨季は出場機会がなかった。今季、鳥取に完全移籍して開幕戦でJリーグデビューを果たし、「ここに立つために、ずっとやってきた。やっとスタートを切れる、ここからだぞ、という思いと、さらに上を目指しているので、ここでできなければダメだと、自分を奮い立たせながら90分間を過ごしていた」という。
18分に今治FWマルクス・ヴィニシウスのヘッドを止めると、38分にはMF新井光の右足シュートを左に飛んでセーブ。42分に先制点を決められたが、後半開始直後にもマルクス・ヴィニシウスのヘッドをストップした。結果的に0-1で敗れたものの、多くのピンチを防いで接戦に持ち込み、今治の服部年宏監督が「素晴らしいセーブで、3点くらい止められた」と語った活躍を見せている。
プロキャリアの大きな一歩になったとはいえ、敗れたことで満足はしていない。勝利に向けて「ディフェンスのアクションは自信を持っていますが、GKは多くのことが求められる時代で、攻撃のアクションも求められている。世界を見れば、得点にかかわるGKはたくさんいる」と指摘した『鳥取のぬりかべ』は、「得点にかかわるプレーを伸ばし、ディフェンスでも相手をシャットアウトできるようにしていきたい」と力強く語った。
取材・写真◎石倉利英