10月8日の明治安田生命J3リーグ第29節で、ガイナーレ鳥取とSC相模原が対戦した。J2昇格圏内に向けて上位追撃を狙う鳥取と、J2残留に向けて勝ち点の上積みを目指す相模原の激突は、なかなか得点が生まれず。終盤は鳥取が押し込む場面もあったが最後まで均衡は破れず、スコアレスドローで勝ち点1を分け合った。

上写真=ホーム連戦で今季初の3連勝を目指した鳥取に対し、相模原も粘り強く守り、勝ち点1を持ち帰った(写真◎石倉利英)

■2023年10月8日 J3リーグ第30節(@ヤジン:観衆2,832人)
鳥取 0-0 相模原

チャンスは作るも得点は生まれず

 前節に続き、鳥取が練習拠点としている米子市のオールガイナーレYAJINスタジアムでのホームゲーム。雨が心配されていたが降ることはなく、プレーにも観戦にも良い条件下で試合が進んだ。

 立ち上がりから引き気味に構えて守る相模原に対し、鳥取がパスをつなぎながら攻略を狙う展開が続く。10分にはMF小澤のシュートを相模原GK東がはじいたこぼれ球を、MF牛之濵が押し込んだがオフサイドの判定。その後は相模原もロングパスや相手のミスに乗じて攻め込む時間を作るが、21分にCKからDF綿引が狙ったシュートがわずかに左に外れるなど、なかなか均衡が破れない。

 鳥取は39分に右サイドから攻め込んでチャンスを作り、エリア内左サイドからDF鈴木が放ったシュートを相模原の守備陣が防いだところを、MF東條が至近距離から左足で狙うも、上に外れて決まらず。前半は鳥取が8本、相模原が5本のシュートを放つも得点は生まれず、0-0でハーフタイムを迎えた。

 後半もボール支配率で上回ったのは鳥取だったが、相模原の守備網はスキを見せず、決定機を作らせない。それでも鳥取は58分、FW重松が個人技で右サイドを崩し、ファーサイドへのセンタリングを小澤がヘッドで合わせたが、GK東がセーブした。

 その後は両チームが攻撃の駒を入れ替えて勝利を目指す中で、より勢いが出たのは鳥取の方だった。試合終了間際には再三ゴールに迫るシーンを作ったが、90+2分にエリア内右サイドからMF田村が放ったシュートもGK東がファインセーブ。結局そのまま0-0で勝ち点1を分け合うことになった。

 8位から6位に浮上したものの、J2昇格圏内との2位との勝ち点差が7に広がった鳥取に対し、相模原は順位こそ19位で変わらなかったが、18位のテゲバジャーロ宮崎や17位のFC琉球など、J3残留を争うライバルが勝ち点を上積みした状況を考えると、今後につながる勝ち点1になった言える。戸田和幸監督も試合後の会見で「さっき選手に言ったのは『この勝ち点1は必ず、最後に意味を持つ』と。もちろん3を目指したので、1の悔しさはあると思うのですが、その1も大切に、次にしっかりつなげられる試合になったのではないかと考えている」と評価していた。

取材・写真◎石倉利英

▼出場メンバー
・鳥取:GK糸原紘史郎、DF田中恵太、増谷幸祐、飯泉涼矢、鈴木順也、MF世瀬啓人、普光院誠、牛之濵拓(67分:田村亮介)、東條敦輝(67分:常安澪)、小澤秀充(85分:文仁柱)、FW重松健太郎(85分:髙尾流星)

・相模原:GK東ジョン、DF綿引康、國廣周平、水口湧斗、橋本陸、MF岩上祐三(HT:西山拓実)、牧山晃政(69分:吉武莉央)、加藤大育、増田隼司、FW佐相壱明(69分:デューク・カルロス)、瀬沼優司(60分:安藤翼)


This article is a sponsored article by
''.