上写真=気合いの丸刈りでJリーグデビューを飾り、次節のホームゲームに向けて練習を重ねる高麗(写真◎石倉利英)
友人・知人は丸刈りに驚く
西武台高(埼玉)、拓殖大を経て加入1年目の高麗は、4月の天皇杯鳥取県代表決定戦で公式戦デビュー。明治安田生命J3リーグでは何度か控えメンバーに入っていたが、6月11日の第13節・カターレ富山戦で先発し、Jリーグデビューを飾った。
初めて経験する選手入場の際は緊張していたが、「一度お辞儀をして、ピッチを触ってから(ピッチ内に)入るという昔からのルーティンがあり、それをやったら『いつもの感じだ』と少し緊張がほぐれた」という。首位クラブとのアウェーゲームに「自分にできることを100パーセント、積極的に取り組もうと思って」キックオフの瞬間を迎えた。
立ち上がりからアグレッシブなプレーで相手の攻撃に立ちはだかった。「練習ではできていたことが、実際の試合になるとできないことが多かった。自分の強みであるクロス対応で、もう少し積極的にチャレンジしたかった」との反省点があるものの、最後までゴールを死守。鳥取は第8節から5試合続けて複数失点を喫していたが、6試合ぶりに無失点に抑え、0-0の引き分けで連敗を2で止めた。
試合後は友人・知人から祝福の連絡がたくさん届いたほか、「髪型が変わっていて、びっくりしたという人が多かった」と笑った。5月に入って髪の毛を金色に染め、その後に赤に変えて、その赤が落ちてピンクのようになっていたが、富山戦の前に丸刈りに。周囲を驚かせた決意が実った形で、プロとしての第一歩を踏み出した。
「ゴール前に高麗がいることでチームが引き締まり、熱くゴールを守れるような存在になっていきたい」と今後を見据える。今季ホーム初勝利が懸かる6月17日の次節・ギラヴァンツ北九州戦に向けて「ホームで勝てないとサポーターの皆さんに喜んでもらえないし、チームも勢いに乗っていけない。絶対に勝ち点3を取りたい」と力強く語った。
取材・写真◎石倉利英