天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会の2回戦が6月7日に各地で行なわれた。J1とJ2のクラブが登場し、いくつかのジャイアントキリングも起こる中で、J1のサンフレッチェ広島に挑んだのが、四国リーグのFC徳島。昨季までJリーガーだったキャプテンのDF小林陸玖は、大敗した苦い経験を胸に、再びJの舞台を目指す決意を新たにしている。
「死に物狂いでやっていきたい」
東京都出身の小林は、東海大付高輪台高、東海大を経て昨季、ガイナーレ鳥取に加入。Jリーガーとしてスタートを切ったものの、明治安田生命J3リーグでは2試合の途中出場に終わり、1年で契約満了となった。
FC徳島では加入1年目ながらキャプテンを任されている。現在の目標は新天地のクラブとともに、再びJリーグの舞台に立つことだ。
「FC徳島に入った当初から、もう一度Jリーグでプレーするという志を、常に持っています。J1のクラブと対戦して、自分自身も全く歯が立たなかったので、リベンジしたい。自分でチャンスをたぐり寄せなければ、今日のような良い雰囲気では戦えません。死に物狂いでやっていきたい」
悔しい結果に終わったが、今季のクラブ最大の目標はJFL昇格。昨季は昇格が懸かる全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地決)の1次ラウンドで敗退しており、小林は雪辱に向けて、この日の大敗が糧になるとの手応えもあるという。
「四国リーグで優勝すれば地決があり、自分たちより個人能力が高く、サッカーがうまいチームが、もちろんあると思います。そういった相手と対戦するときに、今日のように守備から入ってカウンターを狙いにいくサッカーをする試合もあると思う。そこに向けて、少しやり方をつかむことができました」
次の公式戦は6月18日の四国リーグ。小林とFC徳島は苦い経験を胸に、上のステージを目指して再スタートする。
取材・写真◎石倉利英