3月4日の明治安田生命J3リーグ第1節で、試合終了間際の劇的な決勝ゴールをアシストしたガイナーレ鳥取MF小澤秀充。プレシーズンからの好調ぶりを結果で示したが、本人はその前の決定機を逃したことを悔やみ、Jリーグ初ゴールへの強い思いを口にしている。

上写真=プロ2年目の開幕戦で決勝ゴールをアシストした小澤。Jリーグ初ゴールに向けて意気込む(写真◎石倉利英)

「決めたかったです」

 リーグ開幕戦でSC相模原と対戦した鳥取は、前半に2点を先行したものの、後半に2失点して追いつかれていた。2-2で迎えた68分から交代出場した小澤にビッグチャンスが訪れたのは87分。敵陣左サイドでパスを受け、ドリブルでカットインして右足でファーサイドを狙ったが、わずかに右に外れてゴールはならなかった。

 ボールを持ったときに「あのシーンの前に縦にドリブルしていて、マッチアップしたのが同じ選手だったので、カットインがいけるんじゃないかと思った」という。武器のドリブル突破を駆使して作り出した決定機だったがゆえに、「決めたかったです」と厳しい表情を浮かべた。

 ただ、チームの勝利には貢献した。後半アディショナルタイムの90+3分、同じように左サイドからドリブルでエリア内に侵入し、複数の相手選手を引きつけて右サイドへのパスを選択。これを受けたMF田村亮介が3点目を決め、鳥取は3-2で開幕白星スタートとなった。

「残り時間を考えても、なるべく早くゴールに行かなければいけない。でも自分ではシュートまで行けないと瞬間に思ったので、引きつけてパスを出そうと考えた」という判断からのアシスト。「うまくポジション取りをしてくれていた」と田村に感謝しつつ、「でも決めたかったです」と改めて87分のシーンを悔やんだ。

 青山学院大から加入したプロ1年目の昨季は、シーズン序盤こそ出場機会を得ていたものの、9月に負傷離脱し、リーグ戦12試合に出場して無得点という結果に終わった。今季は練習試合で多くの得点を決めるなど、好調を維持して開幕を迎え、「以前から得点やアシストにはこだわっていましたが、少しずつ結果が出るようになって自信がついてきた。今季はやれるんじゃないかと思っている」と力強く語る。

 昨季は天皇杯の鳥取県代表決定戦でゴールを決めたものの、リーグ戦では前述のように無得点。Y.S.C.C.横浜と対戦する3月11日の第2節に向けて「次は自分がゴールを決めて勝ちたい」と、Jリーグ初ゴールと勝利への決意を新たにしていた。

取材・写真◎石倉利英


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