9月10日の明治安田生命J3リーグ第24節で、ガイナーレ鳥取とアスルクラロ沼津が対戦。立ち上がりに先制し、前半のうちに追加点を奪って主導権を握った鳥取が、沼津をシュート1本に抑え、完封勝利でホーム3連勝を飾っている。

上写真=鳥取が前半から主導権を握って沼津に完封勝利(写真◎石倉利英)

■2022年9月11日 J3リーグ第24節(@Axis:観衆1,357人)
鳥取 3-0 沼津
得点者=(鳥)髙尾流星、田村亮介、石川大地

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF魚里直哉、増谷幸祐、鈴木順也、石井光輝(81分:丸山壮大)、MF石川大地、世瀬啓人、文仁柱、田村亮介(75分:新井泰貴)、FW髙尾流星(62分:小田垣旋)、澤上竜二(81分:妹尾直哉)

・沼津メンバー◎GK野村政孝、DF安在達弥、篠崎輝和(68分:鬼島和希)、附木雄也、濱託巳、MF菅井拓也、遠山悠希(68分:徳永晃太郎)、佐藤尚輝(78分:北龍磨)、瓜生昂勢(68分:森夢真)、ブラウンノア賢信(85分:岩崎圭吾)、FW鈴木拳士郎

「常に攻め続けるんだという姿勢」

 この日の鳥取地方は試合開始1時間半前から雨が降り始めたが、キックオフを迎える頃にはやみ、ボールのスピードが速くなるピッチコンディションに。後半途中には上空に中秋の名月が見え、天候が回復する中で両チームが勝利を目指した。

 試合は立ち上がりに動く。4分、左サイドでボールを持った鳥取FW髙尾が、約30メートルの距離から右足を振り抜くと、鮮やかに右下スミに決まり、早くも均衡を破った。これで勢いづいた鳥取は、9分にもDF魚里のセンタリングを髙尾が右足で合わせたが、わずかに左へ。18分にはMF文仁柱が中央から左足で狙ったものの、これも右に外れて決まらない。

 沼津は最終ラインからパスをつないで攻め込もうとするが、良い形で敵陣に入れず、苦しい時間帯が続く。鳥取は25分、沼津のパス回しにプレッシャーを掛けてボールを奪うと、右サイドでパスを受けたMF世瀬のセンタリングを、ファーサイドから飛び込んできたMF田村がヘッドで合わせて追加点を奪った。

 そのまま鳥取が2-0とリードして前半を終えたが、沼津は後半開始直後の20秒にビッグチャンス。DF安在が最終ラインの背後にロングパスを送ると、MFブラウンノア賢信が鳥取DF鈴木とGK田尻の間から左足で触ってボールを奪う。そのままフリーで抜け出しそうになった直後に転倒したが、主審のホイッスルは鳴らなかった。

 難を逃れた鳥取は58分、前線でボールをキープしたFW澤上が後方に落とすと、沼津GK野村が前に出てゴールが無人となっており、髙尾が浮き球でシュートを放ったが、上に外れて決まらず。62分には左サイドを崩し、最後はゴール前でMF石川が狙うも、GK野村が好セーブで防いだ。

 沼津も68分に一度に3人を入れ替え、何とか打開策を見いだそうとするが、なかなかフィニッシュに持ち込めない。逆に鳥取は78分、左サイドを攻め上がったDF石井のセンタリングを、石川がヘッドで決めて3点目を奪った。
 
 石川の4試合連続ゴールで突き放した鳥取が、そのまま3-0で勝ってホーム3連勝。終わってみれば相手のシュートを前半の1本のみに抑え、4試合負けなしとした。「いかに攻め続けることができるか、テーマはそれだけで挑んだ」と振り返った金鍾成監督は、「常に攻め続けるんだという姿勢、選手たちの認識が、この結果につながっていると思う。その気持ちを少しも緩めずに続けていきたい」と、さらなる浮上を見据えていた。

現地取材・写真◎石倉利英


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