6月19日の明治安田生命J3リーグ第13節で、ガイナーレ鳥取とテゲバジャーロ宮崎が対戦。気温35度に迫る猛暑の中、前半に先制した鳥取が後半立ち上がりに加点し、2試合連続の完封勝利で今季初の連勝、J3ホーム通算50勝目を挙げた。

上写真=厳しい暑さの中での戦いは鳥取が勝ち、今季初の連勝(写真◎石倉利英)

■2022年6月19日 J3リーグ第13節(@チュスタ:観衆1,648人)
鳥取 2-0 宮崎
得点者=(鳥)澤上竜二、石井光輝

・鳥取メンバー◎GK糸原紘史郎、DF魚里直哉、長井響、鈴木順也、石井光輝、MF石川大地、世瀬啓人、新井泰貴、田村亮介(80分:文仁柱)、FW田口裕也(65分:清永丈瑠)、澤上竜二(80分:髙尾流星)

・宮崎メンバー◎GK植田峻佑、DF青山生(80分:西田恵)、藤武剛、代健司、大熊健太(58分:佐藤颯汰)、MF下澤悠太(58分:北村知也)、千布一輝、徳永裕大(80分:江口稜馬)、FW薗田卓馬、工藤壮人(HT:橋本啓吾)、新保海鈴

「少しでも悪い印象を払しょくできたのかな」

 鳥取が練習拠点としている米子市のチュウブYAJINスタジアムでのホームゲーム。この日の米子市は朝から気温がぐんぐん上がり、13時5分のキックオフとあって公式記録の気温は猛暑日一歩手前の33・7度と、真夏を思わせる暑さの中での戦いとなった。

 立ち上がりから両チームともゴール前でチャンスを作りながら、なかなかネットを揺らせなかったが、16分に鳥取が均衡を破る。相手の攻撃をはね返してカウンターに転じると、ボールは左サイドでフリーとなっていた澤上へ。宮崎GK植田がゴール前から大きく飛び出していたため、ゴールはがら空きになっており、澤上が左足で難なく流し込んでネットを揺らした。

 ミスから先制を許した宮崎も19分、左サイドを崩して大熊がセンタリング、飛び出した鳥取GK糸原が触れずにファーサイドまで流れたところを、千布が右足ボレーで狙うも、クロスバーの上に外れる。その後もスコアは動かず、鳥取が1-0とリードして前半を終えた。

 ハーフタイムに工藤に代えて橋本を投入した宮崎は、48分に右からのセンタリングを、その橋本がシュート。こぼれ球を拾った新保がエリア内で相手をかわして蹴り込み、同点かと思われたが、新保が直前のプレーで手にボールが当たっていたとしてハンドリングの反則を取られ、得点は認められなかった。

 助かった鳥取は51分、貴重な追加点を奪う。右CKから世瀬が低いボールを送ると、相手のマークを振り切った石井が右足ハーフボレー。ニアサイドへの強烈なシュートがGK植田の手をはじいて決まり、リードを2点に広げた。

 鳥取は54分にも、田村のシュートをGK植田がはじいたこぼれ球に石川が詰めたが、植田のブロックに遭う。宮崎は59分にゴール前中央でパスを受けた北村が右足で狙ったものの、鳥取GK糸原の好セーブに阻まれた。その後は鳥取が何度か3点目のチャンスを逃して試合を決められず、宮崎も何とか1点を返して流れを変えようとしたが、両チームとも得点は生まれず。鳥取が2-0で勝ち、昨年は同じチュスタで0-4の大敗を喫した宮崎に雪辱を果たした。

 鳥取は3試合連続無失点で、今季初の連勝。2013年限りでJ2から降格し、今季に至るまで復帰できない状態が続いていることを示す数字ではあるが、J3ホーム通算50勝目を挙げた。「去年、宮崎に同じような暑さ、多くのサポーターの中で0-4で負けた。選手とともに少しずつサポーターの印象に食い込んでいって、ちょっとずつでも返していこうと試合に入った」と語った金鍾成監督は、「結果的に勝てたことで、少しでも悪い印象を払しょくできたのかなという気持ち」と勝利を喜んでいた。

現地取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.