上写真=今季5試合目の出場で自身初の無失点に抑えた糸原(写真◎石倉利英)
■2022年6月5日 J3リーグ第11節(@Axis:観衆2,003人)
鳥取 0-0 松本
「次のゲームにつなげていきたい」
糸原は今季、昨季終盤からの定位置を守って正GKとして開幕を迎えたが、明治安田生命J3リーグ開幕戦は0-3、第2節は1-4で敗れ、2試合で7失点を喫して第3節から控えに。その後はGK田尻健が出場を続ける中、控えからも外れた時期があった。
5月25日の第8節延期分で定位置を奪い返したものの、1-2で敗れ、続く前節も0-2で敗戦。今季出場した全4試合で失点して敗戦と、なかなか結果を出せていなかった。
だが、この日は2つのファインセーブを見せた。まず29分、DF石井光輝がエリア外中央で松本FW小松蓮にボールを奪われ、1対1となる大ピンチ。しかし、ドリブルでかわそうとした小松との間合いを詰め、足元に飛び込んでキャッチした。
71分には自陣でボールを奪われてカウンターで攻め込まれ、松本から見て左サイドからFW菊井悠介に左足でシュートを打たれる。ゴール右下スミへのボールは枠を捉えていたが、糸原が左手をいっぱいに伸ばしたセーブで触り、CKに逃れた。
今季5試合目の出場で自身初の無失点に抑え、スコアレスドロー。試合後に「得点が取れない中で失点が多く、負けている状況で、ゼロに抑えられたことは、すごくよかった」と振り返った糸原は、満足するだけでなく「全体的に、僕のミスからピンチを作られる場面が、まだいっぱいある。そこをブラッシュアップして、次のゲームにつなげていきたい」と課題も挙げた。
鳥取は連敗を6で止めたものの、依然として18チーム中17位と苦しい状況が続く。糸原は「連敗は止まりましたが、勝ち切れていない。次は勝ち点3を取れるように準備していきたい」と表情を引き締め、さらなる浮上への貢献を誓った。
現地取材・写真◎石倉利英