ガイナーレ鳥取DF杉井颯が、持ち味を発揮する決意を新たにしている。5月30日のカターレ富山戦で交代出場も、チームは0-3で完敗。苦境を打破すべく、これからも気持ちを見せ、声を出して盛り上げるつもりだ。

上写真=左サイドからのクロスで何度かチャンスを作った杉井だが、得点にはつながらず(写真◎石倉利英)

■2021年5月30日 J3リーグ第9節(@Axis:観衆:1,156人)
鳥取 0-3 富山
得点:(鳥)なし
    (富)柳下大樹、高橋駿太、大野耀平

15チーム中12位と苦戦

 前半に先制された鳥取は、0-1とリードされた55分に2人を選手交代。杉井はDF小牧成亘との交代で投入され、「負けている状況だったので、クロスを上げて、点を取ってこいという指示を受けて」左サイドに入った。

 だが、直後の57分に2点目を奪われる。杉井は69分、早いタイミングで最終ラインの背後にクロスを送り、FW大久保優とFW田口裕也が飛び込むチャンスを演出したが、得点にはつながらず。「あのクロスのように、ゴールキーパーとディフェンスラインの間にスペースがあるのは、前半に(ベンチから)見ていても思っていたし、やっていても分かっていた。(そこを狙う)本数を増やしていければ、得点のチャンスは増えたんじゃないか」と振り返った。

 73分に3点目を奪われた鳥取は、試合終了間際に何度か決定機があったが、そこまでは思うように良い形が作れなかった。「いろいろな要因があると思う。そこに至るまでのミスが多かったり、アイディアが少なかった」と分析した杉井は、続けて「それも大事ですが、点を取るんだという気持ちを全員が持たないと、点は入りません。どんなゴールでも1点は1点。もっとこだわって、気持ちを見せていかなければいけない」と指摘した。

 柏レイソルから育成型期限付き移籍で加入した今季、1月の新加入選手会見で「自分の特徴は3つ。1つ目はビルドアップ。2つ目は声を出してチームを盛り上げるところ。3つ目はチームのために戦うところ」とアピールしていた。この日、ベンチにいた前半から大きな声を出して特徴を発揮し、「鳥取は若いチームで、僕も若い(21歳)ですが、ピッチに入ったら、18歳だろうが34歳だろうが関係ない」ときっぱり。「誰かがどんどん引っ張っていかないと。自分は良い声、良い雰囲気を出していけると思うので、継続してやっていくだけ」と今後に目を向けた。

 技術・戦術面でも自分にできることを語った上で、さらに「勝ちたいという気持ちをどんどん見せて、ゴールに向かっていくことが一番大事」と強調。15チーム中12位と苦しむチームの浮上に向けて、これからも力を尽くすことを誓った。

現地取材・写真◎石倉利英


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