上写真＝先制点を決め、完封勝利に貢献した柳下（写真◎石倉利英）
■2021年5月30日 J3リーグ第9節（@Axis:観衆:1,156人）
鳥取 0-3 富山
得点：（鳥）なし
（富）柳下大樹、高橋駿太、大野耀平
急造3バックでも安定した守備
「セットプレーはウチの強みでもあるし、それで先制ゴールを決めることができたのは、すごくよかったです」
試合後のオンライン会見の冒頭、こう振り返った後に続けて「今季初ゴールだったので、少しホッとしています」と笑顔を浮かべた。富山は柳下の先制点で前半を1-0で折り返すと、後半に2点を追加し、3-0の快勝で首位をキープしている。
試合後に石﨑信弘監督が明かしたように、現地入りした後にアクシデントがあり、急きょ3バックの顔ぶれが変わった。中央に今季初先発のDF林堂眞が入り、右に柳下、左にDF戸根一誓が入るディフェンスラインとなったが、「林堂選手とは去年からやっていますし、練習でも何回かやっていたので、コンビネーションは問題なかった」とコメント。フル出場で堅守を実現し、「林堂選手の良いところを引き出しながらできたと思う」と納得の表情で振り返った。
今季就任した石﨑監督の下、シーズン序盤は失点が多かったものの、これで2試合連続の3-0勝利。守備の調子が上向いている要因として、連係が良くなっていることに加えて「球際など、サッカーの大事なところを一つひとつクリアしていく中で、少しずつ結果が出ている」と分析する。
石﨑監督が求める守備の要素には「ビビらず前に出ていくことや、チーム全体が連動して、一人ひとりがサボらずにポジションを取ること」などがあるという。この日は全員が球際の争いで相手を圧倒し、目指す形を体現した勝利となったが、「これを維持するのではなく、向上していけるように、練習からしっかりやっていきたい」と今後を見据える。
次節は試合がなく、6月9日の天皇杯2回戦で浦和レッズと対戦した後、13日の第11節ではホームで2位のロアッソ熊本と対戦する。浦和戦について「チャレンジャーの気持ちで戦いたい」と語った柳下は、その後の首位攻防戦に向けて「ホームでできるので、たくさんのサポーターの方も含めて、みんなで力を合わせて勝ちたい」と力強く語った。
現地取材・写真◎石倉利英
