負傷明けで加入後初出場を果たし、好セーブを連発したカマタマーレ讃岐GK高橋拓也。それでも0-1で敗れて開幕5連敗となった結果を踏まえ、チームの課題や今後の巻き返しのために必要なことを指摘している。

上写真=負傷離脱から復帰し、加入後初出場を果たした高橋(写真◎石倉利英)

■2021年4月25日 J3リーグ第6節(@Axis:観衆1,121人)
鳥取 1-0 讃岐
得点:(鳥)清永丈瑠
    (讃)なし

5連敗も「良いシーンもあった」

「ケガから復帰して、練習は10日間ぐらいで今日の試合に臨みました。コンディション的に問題はなく、ゲーム感覚もフィーリングは良かったですが、もっとコンディションを上げていける感覚があります。また、チームメイトとの関係性も築いていければ、チームとして、もっと良いディフェンスができるようになると思います」

 試合後のオンライン会見で、高橋は加入後初出場となった一戦を静かに振り返った。前半から好セーブを続けてガイナーレ鳥取の攻撃に立ちはだかったものの、後半に失点。そのまま0-1で敗れた讃岐は開幕5連敗となった。

 ギラヴァンツ北九州から完全移籍で加入した今季、2月の練習中に負傷。右肘内側側副靭帯断裂の重傷で同9日に手術を受け、全治3カ月の診断で戦列を離れていた。予定より少し早い復帰となり、開始直後から声を張り上げてチームを鼓舞。1点を追う試合終了間際にはCKのチャンスでゴール前まで攻め上がり、連敗阻止への執念を見せたが実らなかった。

 讃岐は上野山信行GM兼監督が第3節終了後(第2節は試合なしのため消化は2試合)に辞任し、第4節と第5節は西村俊寛トップチームダイレクターが暫定で指揮を執ったものの4連敗。その後にゼムノビッチ・ズドラブコ新監督が就任し、この日が初采配となったが、連敗を止めることはできなかった。

 前節まではスタンドで、この日は最後尾からチームの戦いを見つめた高橋は「監督が代わり、いままでのやり方ではありませんでしたが、戦術うんぬんの前に、球際の戦いや、セカンドボールの競り合い、相手とのデュエルで、もっと強さを出さなければいけない」と課題を指摘。さらに「もっとチームとしての形を表現できるように、共通理解を持ってやらなければいけないと思う」と自身の考えを述べた。

 52分の失点シーンについても「ロングボールが風で止まり、落としてはいけないところにボールを落としてしまったところが、まず大きな原因。ペナルティーエリアの中にボールを落としてしまい、相手に先に入られた」とコメント。「シュート自体は良いシュートでしたが、人(讃岐の選手)もいましたし、時間もあったので、シュートを打たせない対応ができたんじゃないかと、試合後にロッカールームでも話しました。そこは求めていかなければいけない」と現状を分析した。

 厳しい状況が続いているが、「ここから良くしていこう、少しずつ積み重ねていこうと話していた。負けたから、すべてダメかというと、良いシーン、やろうとしていることができたシーンもあった。そこをブラッシュアップしながらチームを作っていければ」と未来に目を向ける。その上で「連敗していると、選手も堅くなって思い切りプレーできないメンタル状態になるときがある。後ろから声を掛けて、思い切りプレーさせてあげたい」と自身の役割をイメージしていた。

現地取材・写真◎石倉利英


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